2020.6.5 「若年性認知症」と診断されたら世界はどう見えるのか? この『今日のわたしは、だれ?』は、2014年に58歳で若年性の認知症の診断を受けた女性が綴ったブログ記事を中心にまとめたエッセイ/体験記である。
2020.2.21 年収が上がれば上がるほど幸せになれるのか?幸福の正体とは 幸福とはほとんどの人にとっての人生の目標なのではないだろうか。「いや、自分は幸福なんかどうでもいいですね。不幸になる権利が欲しいんです」という『すばらしい新世界』的な人もいなくはないだろうが、少なくとも僕は幸福でありたいと思う。自…
2020.1.10 絶対必須な医療なのに光が当たらない麻酔医の苦闘 現代の医療に麻酔は絶対絶対必須だ。そのわりに、患者に麻酔を施す麻酔科医の仕事は光が当たりづらい分野である。何しろ実際に手術や治療を担当することはめったにないから、麻酔科医という役割が存在することさえ知らない、あるいは「いや、いうて…
2019.6.14 水銀、アヘン、タバコ…治ることを売りにした最悪な治療法の歴史 現代でもインチキ医療、危険な医療はいくらでも見つけることができるが、過去の医療の多くは現代の比ではなく危険で、同時に無理解の上に成り立っていた! 本書『世にも危険な医療の世界史』はそんな危険な医療史を、元素(水銀、ヒ素、金など)、…
2019.2.15 つまらない仕事や無駄を減らし、自分の時間を大切にするには 『小さなチーム、大きな仕事』の著者(というか会社)による最新作は、たくさん働いたって成果なんか上がらないしやめようぜ、休暇もいっぱいとろうぜ、という一労働者としては至極ありがたい思想を具体的なメソッドに落とし込んだ一冊である。
2018.12.28 タコは驚くほど賢い!知性の秘密はイヌ並みの神経細胞にあり タコというのはなかなかに賢い生き物で、その賢さを示すエピソードには事欠かない。いったい彼らの知性はどのように生まれ、成り立っているのか。神経系はコストの高い器官だが、それが結果的に生き残ったのはなぜなのか。それは我々が持っている知…
2018.6.22 「14歳で核融合炉を自作」天才少年はどう育ったか 「ギフテッド」と呼ばれる神から与えられたとしか思えない才能を持つ凄い人間たちがいる。そのうちの一人がアメリカのテイラー・ウィルソン少年だ。彼は9歳でロケットを作り、14歳で核融合の達成を成し遂げる。そんな早熟な子どもが10代で科学者に…
2018.5.18 小説家が描写する自らの「うつ」の迫真 うつとはどのような状態なのだろうか。うつから抜けた人たちの語る言葉を読んでいると、少なくともその恐ろしさはよくわかる。本書の著者であるヘイグ氏はうつ病と不安神経症を経験。なぜうつは理解されにくいのか、どのように回復していき、何が支…
2018.5.2 「太陽系惑星観光ツアー」があったら、どんな旅になる? もし宇宙に旅行するとしよう。旅行する前に本を読むならどんな本を選ぶだろうか。月、火星、金星、はては冥王星まで、各惑星にどうやって行くのか、観光スポットはどこなのかが書かれたものを選ぶのではないだろうか。これらをきちんと網羅したもの…
2018.2.16 オリンピックの運営費はなぜ当初予算の何十倍にもなるのか 2020年の「東京オリンピック・パラリンピック」の大会運営費用や会場整備費用は、当初見込んでいた3013億円を遥かに超えて総予算は現時点ですでに2兆円超。東京都民にとっては「話が違うじゃねえか」と呆れることだろう。いったいオリンピックを運…
2017.8.25 なぜヒトはわずか100年で太りやすくなってしまったのか 1900年以前には肥満者は存在していたものの、多くはなかった。ところが、今では、世界人口の5人に1人が肥満あるいは過剰体重となってしまうほどだ。それにしても、わずか100年程の間に、人はなぜ太りやすくなってしまったのか。
2017.4.21 レイプに拷問…内戦泥沼化シリアの実情 シリアの内戦がますます泥沼化している。そもそもなぜこのような戦争が起きてしまったのか。そこで暮らす人たちは何を考えているのか。そうした疑問に答えるべく、政府軍、反体制側といった立場を問わず、シリアの人たちに対して寄り添うようにして…
2016.6.10 米兵たちはなぜ1億4000万冊の本と共に戦場へ出たのか 『戦地の図書館 (海を越えた一億四千万冊)』は「第二次世界大戦時に、強いストレスに押しつぶされそうになっている兵士たちの心を癒やすため、海を渡って兵隊らに行き渡った書籍」についての歴史である。それは後の出版文化にも大きな影響を与え…