麻木久仁子
数年前のこと、ツイッターで奇妙な動画を見た。揃って白いシャツにジーンズを身につけた大勢の若者たちが、「リア充爆発しろっ!」と大声で叫んでいる動画だ。声を揃え息を合わせ、大声で唱和している。「なんだこりゃ?」。どれどれと検索してみると、ある大学で行われている「ファシズムの体験学習」だという。どうやらその動画は、周りで見物していた学生が撮ったものらしいが…。

本書『餃子のおんがえし』は、かつて「伝説の居酒屋」を営んでいて現在は料理作家の著者・じろまるいずみさんの、食にまつわるエッセイ集である。幼稚園の時にはもう「この世で一番好きなのはお料理すること食べること」と思い定めていたというじろまるさんの、幼い日から今日までの、めちゃめちゃおもしろいエピソードが次々に繰り出されている。一人の人生に、食にまつわる話だけでこんなにいろいろ巻き起こりますかというほどだ。

「中村喜四郎」という名を聞いて何を思い浮かべるだろうか。もはやかすかな記憶…「なにか汚職で捕まった人じゃなかったかしら」。若い人たちなら思い出す記憶もなく「だれ?」というだろう。

家族の形とはどうあるべきか。なかなか難しい。もちろん個人としてならば、自由に好きにすればいいのだ。その家族が納得しているのなら端がどうこういう問題ではない。私自身は、それが例えば娘であっても、口を出すつもりもない。成人して一人前になった娘が、この先どんな形の家庭を築こうと、あるいは築くまいと、一度きりの人生なのだからまあなんなりとやってみるべしと思う。

現在日本に在留する外国人の数は約264万人。日本の総人口が約1億2659万人で、在留外国人数はその約2%ということになるそうだ。ちなみに統計の取り方や外国人の定義に若干の違いはあるが、フランスは約12%、イギリスが約13%、ドイツが約9%というから先進国の中では日本はやはりまだまだ外国人が少ない国だろう。

第62回
出勤日も出勤・退勤時間も自由、欠勤の連絡をしなくてよい、好きな作業だけやればよい…。イマドキ、そんな非常識とも思える職場が大阪にある。「その会社には何か裏があるのでは…?」と思って読んでみると、社長がどうしてこのような会社にしたのかが見えてくる。

第48回
万年筆のなにが魅力ですかと聞かれれば、「アクセサリー類に興味がないので、万年筆がその代わりのようなものです」などと答えていた。しかし、私の万年筆使いには、もう一つ、深い訳があったのだ。それは……???
