
古田雄介
「墓石は倒され、納骨スペースはむき出し…」全国で「荒れ墓」が増える深刻な事情とは?
大規模な霊園で、カロートがむき出しになったまま放置されている墓がある。まるで墓荒らしにあったかのようだが、なぜそんな状態で何年も手つかずにされているのか。その理由を調べていくと、日本全体を覆う墓事情も見えてきた。

【日本人のお墓参り離れ】スマホ+QRコード「カジュアル墓参り」を4カ月試して気づいたこと
お盆休み、実家に帰ってお墓参りに行くという読者の方は多いだろう。一方で「もう何年もお墓参りに行っていない」という人も多いのではないだろうか。お墓に対する意識調査を見ると、日本人の「お墓参り離れ」が進んでいることがうかがえる。一方、最近はスマホ一つで故人が偲べるような手軽な選択肢も登場している。そのうちの一つ「クラウ墓」を4カ月使って、「カジュアル墓参り」の可能性を探ってみた。

「ハードディスクは消したのか?」家族にも秘密のデータを“墓場まで持っていく”3つの作戦
「自分が死んだら、スマホやパソコンの中身が全部空っぽになったらいいのに」と願う人は多い。家族や友人知人に見られたくないやりとりや写真があっても、あちこちに散在する自分のデジタルデータを全て死後自動的に消し去ることは現実的ではない。しかし、「見られたくないデータを隠す、消去する」という目的であれば、何かしらの手を打つことはできる。ここでは3つの方法を紹介する。

各種サブスクサービスが花盛りな昨今、遺族に請求が届くケースは今後ますます増えてくる。もし家族や親しい間柄の人が定額制サービスの契約を残して亡くなってしまったら、遺族はどう対応するのが正しいのだろうか?

家族が亡くなって、白物家電が残された。遺族が引き継ぐなり処分するなりするところだが、葬儀社からの連絡で「冷蔵庫の購入時に10年保証を付けたので、あと6年保証が残っている」と判明……家電量販店で長期保証を付けた場合、購入者が亡くなった後に保証を引き継ぐことはできるのだろうか?

2030年頃には2000万戸にも達すると言われている全国の空き家。行政も対策に本腰を入れるようになってきたが、いまだ解決の道筋は見えてこない。そんななか、空き家の持ち主からの相談を引き出して再利用を活性化させようとしている動きもある。空き家サービス「空き家手帳」を展開するベンチャー企業・うるるに話を聞いた。

超高齢社会に突入して9年。年間死者数は増加の一途を辿るが、1件あたりの葬儀費用と会葬者数は下降線を描き続けている。そのなかにあって、葬儀後に日を改めて「お別れの会」を開催する取り組みが広がりをみせている。コンパクトに葬送を済ませる昨今のトレンドとは真逆のアプローチといえそうだが、どんなニーズが隠されているのだろうか。

マンガやゲーム、原画にフィギュア、ブリキの玩具など、多彩なコレクションの売買で全国展開するサブカルチャーの巨人・まんだらけの公式サイトには、「生前見積」というページがある。自らの死を見据えたマニアを対象にしたこのサービス、どれくらいの需要があるのか。同社の創業社長と副社長に話を聞いた。

ここ数年、お墓の引っ越しや整理についての問い合わせが供養業界全体で急増しており、「墓じまい」や「改葬」といった言葉が盛んに飛び交うようになっている。なぜ最近になって、お墓の引っ越しや整理が気にされるようになったのだろうか。経済産業省認可を受けている石材業界の全国組織「全国石製品協同組合(全石協)」に、水面上下の実情を聞いた。

元気なうちから人生の終末期や死後の準備をする「終活」が流行していると言われて久しいが、なかでも住まい周りで目立っているのが、親が健在なうちに実家の荷物を片付ける「生前整理」と、亡くなった後の持ち物を処理する「遺品整理」だ。2012年から両方のサービスを提供しているヤマトホームコンビニエンスに、ブームの実態を尋ねた。
