2024.6.12 『水星の魔女』『梨泰院クラス』『銀の匙』…「起業もの」はなぜ受けるのか? 起業物語がアニメや漫画、ドラマなどで大々的に流行している。昨年大きな話題を呼んだ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』もそうだ。なぜここまで起業物語が流行しているのか?筆者によれば、その背景には、リアル社会で進む新自由主義的な変革がある…
2024.6.11 マンガ『3月のライオン』を深読み「プロ棋士の主人公」が高校編入で手に入れたかったものは? 羽海野チカの傑作将棋漫画『3月のライオン』(白泉社/連載2007年~現在)では、主人公のプロ棋士が奇妙な立ち回りを見せる。親を失い、生きるために駒と向き合わざるをえなかった17歳が、わざわざ高校に編入するのだ。一見すると、マルクス的な「…
2024.6.10 『3月のライオン』プロ棋士の主人公・桐山零が1年遅れで高校入学した「意外なワケ」 羽海野チカによる将棋漫画の傑作として名高い『3月のライオン』(白泉社/連載2007年~現在)。親を失い、生きるためにプロ棋士にならざるをえなかった17歳を主人公とする物語だ。リアルの社会における「標準的な働き方」の変化を追う研究者である…
2024.5.2 「仮面ライダー」はなぜ正義の味方と呼ばれないのか?ショッカーの“斬新さ”とは 1971年に放送開始された『仮面ライダー』では、主人公の本郷猛が悪の秘密結社ショッカーと死闘を繰り広げた。古今東西、人間はみずからよって立つ正義を旗印に戦ってきたものだが、本郷猛は違う。庵野秀明が丁寧にアレンジした『シン・仮面ライダー…
2024.5.1 「プリキュア」の大人もハマる魅力とは?主人公はワンオペ育児、敵は部長や課長… 『美少女戦士セーラームーン』を見慣れていた変身ヒロインファンに、衝撃を与えた『ふたりはプリキュア』。この第一作から数えて、シリーズはとうとう20作目に突入した。つねに「多様性」を中核キーワードに据えて進化するなかでは、男の子がプリキ…
2024.4.30 「半沢直樹と大門未知子のスカッと感」のルーツ?昭和ヒーローに見る“お上と民”の対立軸 硬直した官僚組織に立ち向かう、強烈な個人の物語を、日本人は大歓迎する。半沢直樹や大門未知子の立ち回りに胸のすく思いをした向きは多いだろう。こうした作品に至るまでの日本ドラマ史において、決定的な役割を果たした4作を振り返ってみたい。