栃本克之
今回は、顧客へ効果的にアプローチするための「セグメンテーション」を取り上げたい。グループ分けは古くからあるマーケティングの概念だが、有効に活用できている地方銀行は少ない。

ユーロ経済圏は2022年にマイナス金利を脱し、日本より2年早く「金利ある世界」に戻った。今回は、預金金利マネジメントについて欧米の事例を紹介したい。

欧州を中心に多くの海外銀行で採用され、当社もその導入を支援している「価値ベースの貸出金利設定」を紹介したい。この手法は、個々の案件のスプレッドを価値ベースで適正に設定することを目指すものであり、二つのアプローチを特徴としている。

地方銀行は、これまでどおりのやり方を続けていては、社会の構造変化の波に飲み込まれてしまう。欧州と北米、日本における先進的な事例・手法を紹介し、地銀の変革に向けた道筋を探りたい。
