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2016年10月22日公開(2017年6月19日更新)
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ザイ編集部

なぜ、郵政3社の株価は大幅下落してしまったのか?
2015年11月の上場からの1年間を振り返って、
公開価格より下落した郵政3社の今後の展望を探る!

 2015年秋の新規上場から約1年が経過しようとしている今、日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の郵政グループ3社の株価は初値や上場来高値はもちろん、公開価格よりも大幅に下落した水準で推移している。日本銀行によりマイナス金利の導入など予想外の事態があったとは言え、この水準で株価が推移するとは誰もが予想していなかったはずだ。

 このまま郵政3社の株を保有し続けていいのか。過去1年間を振り返りつつ、郵政3社ホルダーの今後の正しい対応策を考えてみよう。

上場直後は好調だった郵政3社の株が今年に入って急落。
マイナス金利の影響で株価は下げ止まらない展開に……

日本郵政(6718)ゆうちょ銀行(7182)かんぽ生命保険(7181)の郵政グループ3社が同時に上場したのは2015年11月4日のこと。

日本郵政ゆうちょ銀行は公開価格からそれぞれ16%、かんぽ生命に至っては77%も上昇する好調な滑り出しだった。
(具体的には日本郵政は公開価格1400円⇒初値1631円、ゆうちょ銀行は公開価格1450円⇒初値1680円、かんぽ生命は公開価格2200円⇒初値2929円)

 その後、かんぽ生命の株価はじりじりと下落したものの、2015年の年末時点では公開価格より約50%も高い3300円前後を維持。日本郵政はじり高、ゆうちょ銀行は横ばいで推移し、それぞれ公開価格より約40%、約20%も高い株価を維持していた。

 ところが年明けとともに、郵政3社の株価は雪崩を打ったように急落してしまう。郵政3社は時価総額が大きいため、TOPIX(東証株価指数)などの指数に連動する投資信託は郵政3社の株を組み入れる必要がある。その投資信託による「買い」が年末までに一巡した結果、大きな「売り」だけが残り、株価が下落することになったのだ。

 さらに、ゆうちょ銀行かんぽ生命に追い打ちを掛けたのが、日本銀行が2016年1月29日に決定したマイナス金利の導入だ。

ゆうちょ銀行は預かった貯金額の大半を、かんぽ生命も保険金支払い原資のかなりの部分を国債で運用しているが、マイナス金利が導入されれば国債の金利も下がるために運用成績が悪化し、業績も低迷する。それが嫌気されて、ゆうちょ銀行かんぽ生命は売りの勢いがさらに強まり、2社の持ち株会社である日本郵政の株価も下落したのだ。

 その後、3社の株価はやや持ち直したが、4月末から5月初めにかけて再び大きく崩れた。

 これは株式公開後、大株主(郵政3社の場合は日本政府)が保有株を市場売却することを180日間にわたって禁じていた「ロックアップ」が5月2日に解除されることを受け、国が保有株を大量放出するとの懸念が強まったことにあるとみられる。

自分が買った株価と現値を比較して
配当も考慮に入れ売るかどうかの判断を!

 このように郵政3社は幾度ものショックを受け、日本郵政ゆうちょ銀行の2社は上場から11カ月が経過した2016年10月5日時点の株価は大幅に下落している。日本郵政は公開価格1400円と比較すると9%安の1272円、ゆうちょ銀行に至っては公開価格1450円と比較すると16%安の1217円だ。

 唯一、かんぽ生命だけが公開価格2200円に対し、10月5日時点の株価は2184円と、ぎりぎりの水準で踏みとどまっているが、上場直後の高値4120円で買った人は5割近い含み損を抱えていることになる。

 日銀がマイナス金利の深掘りを見送った9月21日、郵政3社の株価は多少上がったが、深掘りは先送りされたにすぎないとの見方もある。しかも今後、公募での売り出しなどが行なわれるようなことがあれば、需給が崩れて3社の株価は一段と下がることになる可能性もある。

 「損切りすべきか? 配当狙いで持ち続けるか?」
 と迷っている個人投資家は、まずは今後の業績や配当の見通しを探り、自分が買った時点の株価水準に基づいて判断すべきだろう。

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