最下層からの成り上がり投資術!
2018年3月27日公開(2018年3月27日更新)
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藤井 英敏

日経平均は一時的に戻したものの、当面は調整が続く
「下落相場」に突入! 難易度の高い相場になるので
ゴールデンウィーク明けまで、無理な勝負は避けよう

 米中貿易摩擦に関する報道に、米国株式市場中心に世界の金融市場は一喜一憂しています。

 3月22日、トランプ米大統領が中国製品に高関税を課す措置を表明した一方、中国は米国製品への関税引き上げ計画を準備していると発表したことで、23日のNYダウは前日比424.69ドル(1.8%)安の2万3533.20ドルと、2017年11月22日以来ほぼ4カ月ぶりの安値で終えました。

NYダウ(ダウ工業株30種)チャート/日足・6カ月NYダウ(ダウ工業株30種)チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 しかしながら、週明け3月26日のNYダウは4日ぶりに大幅反発し、上げ幅は前週末比669.40ドル(2.8%)高の2万4202.60ドルと、リーマン・ショック直後以来、約9年5カ月ぶりの大きさ記録しました。

 英フィナンシャル・タイムズ(電子版)が、中国政府は米国との貿易戦争の勃発を避けるため、海外の金融機関に対する資本規制の緩和や米国企業からの半導体購入を増やすことなどを検討していると報じたことや、3月25日のテレビ番組で、ムニューシン財務長官が「(中国と)非常に生産的な議論をしている」と述べたことが好感された結果です。

3月27日まではGPIFの買いが下支え要因になるが
28日以降、その効果は低減する

 一方、3月26日の日経平均株価は、前日比148.24円高の2万0766.10円でした。前週末23日は同974.13円安でしたが、配当の再投資や、リバウンド狙いの買い、押し目買いなどが入り反発しました。

日経平均株価チャート/日足・6カ月日経平均株価チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 ちなみに、2018年3月期決算企業の配当総額は13兆2000億円と過去最高で、日経平均株価、TOPIX、JPX日経400、MSCI指数などに連動する資産の買い需要全てを合計すれば7000億円と、過去最大になる規模の先物買いが3月27日大引けのタイミングで見込まれるということです。

 また、株価指数との連動性にこだわらない年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)などの国内年金などは、既に事前に先物買いを入れており、こちらは数日に分けて再投資していくとの見方もあります。

 よって、この再投資が3月末までの相場の下支え要因になるのでしょう。ただし、ピークは3月27日大引けです。その後は、その効果は徐々に低減する見通しです。

しばらくの間、日本株の調整が続き
上値・下値ともに切り下げていく見通し

 日経平均株価については、テクニカル的には、戻り限界は25日移動平均線を想定しています。

 その理由としては、テクニカル面では、3月23日の急落で日経平均株価は、それまで形成していた、下辺が水平で上辺が右下がりになっている「上値切り下げ型の三角保ち合い(ディセンディング・トライアングル)」の下放れしたことです。

 また、需給面では、積み上がった信用買い残が“重し”になるとみているからです。ちなみに、3月16日申し込み時点の信用取引の買い残高は3兆6024億円と、約10年半ぶりの高水準となった3月2日申し込み時点3兆6162億円に再び迫っています。

 そして、投資主体別では、海外勢が日本株を買い越してこないと日本株の上昇トレンド回帰は困難とみています。3月第2週(12日~16日)の投資部門別株式売買動向では、海外投資家は1728億円の売り越しと、10週連続で売り越しました。10週累計の売越額は2兆6532億円です。

 さらに、足元の外国為替市場ではドル安・円高が定着しています。この円高を受け、我が国主力企業のガイダンスは、相当保守的なものになることが見込まれます。これが日本株のバリュエーションの低下に直結すると考えます。

 以上のことから、日本株の調整はしばらく続くとみています。上値・下値を共に切り下げていくと考えます。よってスタンスは、下げ相場の中で一時的に上がったときに売る「戻り売り」が吉でしょう。

 当コラムでは、「利益限定・損失無限」の空売りは、腕に覚えがある方以外はやるべきではないというのが原則的な主張です。したがって当面の最善策は、現金比率を限りなく100%にして、押し目を待つということになります。

個人投資家は膨れ上がった評価損により
悲観論を通り越して「現実逃避」の境地に

 証券関係者、投資顧問業者、専業デイトレーダーなどへのヒアリングをして感じた素直な感想は、多くの個人投資家は、総悲観は通り越して「総諦め」「現実逃避」しているというものです。膨れ上がった評価損で茫然自失となっており、「私の前で株の話はしないで!」という心の叫びが聞こえてくる、そんな感じです。

 知り合いの証券マンの話では、「3月23日の急落時でも、客からの電話はほとんど鳴らなかった。多少戻った26日も問い合わせや注文は皆無」だったそうです。投資顧問会社の友人も、「普通これだけ相場が下がると、苦情や相談の電話が鳴り止まないんですが、最近は、拍子抜けするくらい電話がありません」とのこと。

 専業デイトレーダーも、「最近は動くとヤラれるんで、ほとんど売買していません。あまりに暇なんで、寝落ちして昼寝していることが多い」と苦笑いしながら言ってました。

無理して難易度が高い相場で勝負せず
今は1カ月くらい株から離れるのが「吉」

 相場には、難易度の高い相場と低い相場があります。

 最も単純なのは海外勢が買っている相場で、難易度が低く、買いで儲かり易いです。また、日経平均株価が25日移動平均線を上回り、且つ、25日移動平均線自体が上向きのときも難易度が低く、買いで儲け易い時期です。

 しかしながら、今は海外勢が売りまくり、25日移動平均線が下向きで同線を下回っています。つまり、買いで儲けるには非常に難易度が高い相場なのです。私は、こんな難しい局面で、わざわざ市場参加する必要性は乏しいと考えています。

 もちろん、相場巧者で、儲ける自信があるプロやプロ級の投資家はガンガン参加すればよいでしょう。しかし、本業が別にあり、投資のことばかり考えたり、株価動向を四六時中ウオッチしたりできない方は、参加を見送ることをお勧めします。

 漁師だって、強風などの悪天候のために海上が荒れる「時化」のときは、出港を見送ります。投資家だって、これだけ不透明要因が盛り沢山のときは、市場参加を見送るのが妥当でしょう。

 私は、今回の相場の「時化」が収まるのは、主力企業の来期のガイダンスが出揃った頃だと思います。だから、これから約1カ月程度は、日本株のことは一切忘れて、花見やレジャー、家族サービスに勤しみ、ゴールデン・ウィーク明けに、再び市場参加するか否かの判断をすればよいでしょう。

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