ネット証券会社比較
2014年8月13日公開(2016年5月30日更新)
久保田正伸

TOPIX100の呼値単位縮小に合わせて
完全無料版も登場した“フル板”とは?
ネット証券のツール、機能もまとめて紹介!

7月22日(火)からのTOPIX100構成銘柄の呼値の単位縮小(5000円以下の株価の小数点対応)の導入に合わせ、フル板情報機能をバージョンアップしたネット証券がある。そもそも「フル板」とは何か。フル板が利用できるツール、バージョンアップした機能などについて紹介しよう。

そもそも「フル板」とは何か?

 「フル板」は、東証の次世代システム「arrowhead」のサービス「FLEX Full」の通称で、気配値など、東証が配信する情報を示している。個人投資家が一般的に利用する「FLEX Standard」の場合、気配数量は6~8本が表示され、9本目以上(Over/Under)は累積数量で表示される。

 一方、フル板の場合は、9本目以上の気配値段、数量も含め、すべての気配値が表示可能だ【図表1】。その他、引け条件、板寄せ時の詳細情報も表示される。たとえば、「引成」注文を使う場合、大引け価格を予想する場合などに参考になるだろう。

【図表1】GMOクリック証券、「スーパーはっちゅう君(株式フル板注文)」の画面。すべての気配価格、気配数量が表示可能だ

無料で使いやすいツールを提供しているネット証券はどこ?

 7月20日前後に、フル板情報ツールや、トレードツールのバージョンアップを行ったネット証券が何社かある。各社の情報ツールと利用料金をまとめたのが【図表2】。

【図表2】ネット証券各社のフル板ツールと利用無料条件
ツール名 月額料金
(税抜)
無料条件 会社
詳細
 ◆SBI証券
フル板情報表示
サービス
無料 前月に国内株式の約定1回以上。円貨建取引の電子交付サービス選択
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 ◆カブドットコム 証券
kabuステーション
(フル板オプション)
900円
(200円)
信用口座開設済ならkabuステーション・フル板オプションともに無料(他にも無料条件あり)
カブドットコム証券の公式サイトはこちら
 ◆GMOクリック証券
スーパーはっちゅう君
(株式フル板注文)
無料 条件なし(証券口座開設者)
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 ◆マネックス証券
フル板情報ツール 300円 なし(最初の1カ月お試し無料。2014年7月22日~9月30日実質無料キャンペーン中)
マネックス証券の公式サイトはこちら
 ◆楽天証券
MARKETSPEED
(武蔵)
2000円 前月約定50回以上、または信用建玉残高200万円以上(2014年7月22日~9月30日キャンペーン中の条件:約定1回以上、または信用建て玉残高30万円以上)
楽天証券の公式サイトはこちら

 

 フル板に発注機能がついたトレードツールを提供しているのがカブドットコム証券GMOクリック証券楽天証券だ。特に、GMOクリック証券は条件なしの無料で利用できる。また、カブドットコム証券も信用口座を開設すれば無料なので、利用しやすい。 

TOPIX100の呼値単位縮小で何が変わったか?

 ところで、各社の板情報バージョンアップは、TOPIX100の呼値単位縮小にも関連している。TOPIX100とは、東証1部上場銘柄の中でも時価総額や流動性の高い大型株100銘柄で構成される株価指数のこと。

 具体的には、トヨタ自動車(7203)ソフトバンク(9984)武田薬品工業(4502)ファーストリテイリング(9983)など、日本を代表する大企業で構成されている。

 TOPIX100銘柄に関しては、呼び値の単位が他の銘柄より小さい。たとえば、株価が1万円の場合、呼び値の単位は通常10円だが、TOPIX100銘柄は1円だ。さらに、7月22日から株価5000円以下で単位が変更された。たとえば、株価5000円の場合「5円→0.5円」と小数点刻みになった。

 変更の目的について東証は、「約定価格の改善、指値注文における値段の選択肢の広がりなど、投資家の利便性向上」をあげている。

 ある個人トレーダーに聞いたところ「みずほフィナンシャルグループ(8411)など、以前は注文を出してもなかなか約定の順番が回って来なかった。現在では、約定しやすくなったことは確かだ」と言う。

カブドットコム証券の「kabuステーション(フル板オプション)」には、「サマリー板」機能が追加された【図表3】。この機能では、小数点表記と整数(サマリー)表記をワンクリックで切り替えられる。みずほの従来の呼値単位(サマリー板)と、現在の板を見比べれば【図表3】、約定の順番待ち時間が減る可能性が高まったことは明白だ。

【図表3】左が通常表示で、右がサマリー板。サマリー板では整数のみに省略表示されている

大きな板を見やすくする工夫が施された

 サマリー板以外にも、バージョンアップした機能がいくつかある。呼値の小数点対応により、利便性が上がった一方で、「板が見にくくなった」という投資家の声もある。そこで、板の「見やすさ」を向上させたツールが多い。

 たとえば、GMOクリック証券の「スーパーはっちゅう君(株式フル板注文)」では、気配呼値の数量を売買別に棒グラフ化、始値と現在値の価格差はローソク足で表示されている。【図表1】では板の左側に小さく棒グラフが表示され、ろうそく足は青い陰線が表示されているのがわかるだろう。これなら見えない価格に大きな注文が出ていても気がつく。 

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(CFD)
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