最下層からの成り上がり投資術!
【第149回】 2015年2月12日公開(2016年1月29日更新)
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「最下層からの成り上がり投資術!」

著者・コラム紹介

最下層からの成り上がり投資術!

藤井英敏 ふじい・ひでとし

カブ知恵代表取締役。日興證券、フィスコ等を経て05年にカブ知恵を設立。歯に衣着せぬ語り口が個人投資家に人気。雑誌「ザイ」をはじめ多方面に活躍中。

藤井 英敏

IoT(インターネット・オブ・シングス)
関連の時価総額の小さい銘柄を狙え!

 原油安が収まったと思ったら、今度は、ギリシャ問題です。これが欧米及び日本株の上値抑制材料になっています。

 まず、原油に関しては、OPECが2月の石油市場月報で2015年の世界の石油需要見通しを上方修正したこともあり、9日のWTI期近の3月物は前週末比1.17ドル高の1バレル52.86ドルと、3日続伸しました。一方、ギリシャに関しては、チプラス首相が8日、2月末に期限切れになるEUなどからの金融支援について6月までのつなぎ措置を求める考えを示したため、ギリシャの債務問題を巡る不透明感が強まっています。

 ギリシャ問題は長期化しそうですが、基本的には賞味期限切れの材料との認識です。最終的にはEUサイドとチプラス政権側が妥結し、ギリシャのユーロ圏は離脱はないでしょうし、欧州の安全網は過去のユーロ危機の際に構築済みです。よって、仮に、その蒸し返しで、ユーロ安、世界同時株安が起こるなら、絶好の買いチャンスになるはずです。しかし、投資家もそれほどバカではないため、以前のような欧州発の世界の株式相場の低迷はないと思います。

日本株の下値が堅い理由

 また、国内では、需給面では、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)や日銀のETF買いが期待できる、いわゆる、「官製相場」の真っ只中です。相場が下がれば下がる程、政府・自民党・日銀からそうれなりの効果と規模を伴った対策の発動が見込めます。このため、投資家が日本株に対して総悲観状態に陥ることもないでしょう。

 バリュエーション面でも日本株の下値は堅いでしょう。主力企業の今2015年3月期の経常利益は前期より3%程度増え、金融危機前で過去最高だった08年3月期を7年ぶりに上回ると観測されています。この好調な企業業績が日本株を力強くサポートするはずです。

日経平均チャート(日足・1年)*チャート画像をクリックすると最新のチャートがご覧になれます。SBI証券HPより

 ただし、ギリシャ問題等、外部環境の不透明感が払拭されてこないと、日本株の上値は重そうです。足元では、日経平均株価は1万7800円の壁にはね返されています。この壁を打ち破るには、やはり、外部環境の落ち着き、円安、米株高等の追い風が必要だと思います。

いまはIoT関連銘柄がおもしろい

 このように目先の日本株は、上値は重いが、下値も堅いというボックス相場が続くことは覚悟したいですね。こうなると、短期筋はテーマ株、材料株を弄る傾向が強まります。

 もちろん、株式市場には様々なテーマがありますが、その中で、足元で面白いとみているテーマのひとつが、家電製品や自動車、インフラ設備などあらゆるものをインターネットでつなぎ、新たなサービスを生み出す「インターネット・オブ・シングス(IoT)」です。

 実際、IDCジャパンは、IDCでは2014年の国内IoT市場におけるIoTデバイスの普及台数は5億5700万台、売上規模は9兆3645億円であったとみており、2019年には同市場のIoTデバイスの普及台数は9億5600万台、売上規模は16兆4221億円に達すると予測しています。また、米アクセンチュアは、日本では産業用IoTが国内総生産(GDP)を押し上げる効果が2030年までに累積で9600億ドルに上ると予測しています。

 このような状況下、ソフトバンク(9984)は、「IoT」やロボットなど成長分野に経営資源を重点配分し、競争力を高めるべく、国内で携帯電話やインターネット通信などを手がける4つの子会社を4月1日付で合併します。

 また、東芝(6502)は、1月22日、「IoT」分野の開発体制を強化すると発表しました。グループに分散している技術者を社内カンパニー「クラウド&ソリューション社」に4月1日付で集約します。

 そして、三菱電機(6503)は、立命館大学と、あらゆる機器がつながる「IoT」時代に向け、製造段階で生じるLSI(大規模集積回路)の個体差を利用して、機器の秘匿と認証を行うセキュリティー技術を開発しました。

 さらに、三井物産(8031)は、4月1日付でIT事業を開拓する営業本部を新設しまする。「IoT」やクラウド技術を利用する事業の創出が主な狙いだということです。このように様々な分野の企業が、「IoT」への取り組みを本格化させています。

注目すべきは時価総額の小さい「IoT」関連銘柄

 ですが、成り上がりたいあなたが狙う「IoT」関連企業は、時価総額がもっと小さい小型株じゃないと、面白くありません。

 例えば、アプリックスIPHD(3727)は、今後益々市場拡大が予測されるM2M関連事業に経営資源を集中投入するべく、事業の再編成を行っています。同社に関しては、JPモルガン・アセット・マネジメントが、報告義務発生日1月30日で、大量保有報告書を2月5日提出したことが、ポジティブ材料です。ちなみに同社は、スマートフォンとブルートゥースを無線接続し、稼働状況や故障の有無などのメッセージを送れる家電機器の企画・開発が活発なため、近距離無線通信規格「ブルートゥース」の送受信モジュールを増産する方針です。

 また、ロックオン(3690)は、「EC‐CUBE」のさらなる進化とEコマース市場の発展を目指し、「EC‐CUBE 3」の開発を開始しました。、「EC‐CUBE」はECオープンプラットフォームとしての拡張性を、単なるデバイス対応というWeb領域に留まることなく、スマホアプリやリアルPOSレジ、IoT対応なども視野に入れた、あらゆる関連概念との連携を可能にする、次世代ECオープンプラットフォームだそうです。

ロックオン(3690)株価チャート(日足・6カ月)*チャート画像をクリックすると最新のチャートがご覧になれます。SBI証券HPより

 そして、タクシーやトラック向けの業務用IP無線システムなどを手掛ける、モバイルクリエイト(3669)は、半導体関連の製造装置を手掛ける石井工作研究所(6314)の発行済み株式32.69%を取得しました。モバイルクリエイトは今回の資本提携について、「IoT」分野などの事業領域拡充に役立つと説明しているということです。

 最後に取り上げるのは、ITソリューションプロバイダの日本システムウエア(9739)です。協和エクシオ(1951)が、日本システムウエア(NSW社)が提供する、M2Mクラウドプラットフォーム「Toami(トアミ)」を活用した、ICTソリューションビジネスの展開で協業することが注目材料です。「Toami」は、従来のサービスと比較して短期間かつ低コストでのシステムの導入を実現するということです。

 まだまだ探せば、「IoT」関連の有望な小型株があるはずです。成り上がりたいあなたは、暇をみつけては、是非、有望株探しに取り組んでください。

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