ザイスポ!
2015年7月15日公開(2015年7月21日更新)
バックナンバー 著者・コラム紹介
足立武志 [公認会計士、税理士、ファイナンシャル・プランナー]

6月29日の日経平均株価暴落の中で
減益予想と発表したクスリのアオキ(3398)を
なぜ私は「買い」と判断できたのか?資産運用に通じた公認会計士が投資家の行動を読み解く(第2回)

前回は、『株を買うなら最低限知っておきたい 株価チャートの教科書』の著者、公認会計士の足立武志さんによるアベノミクス相場に乗れなかった個人投資家についての説明でしたが、第2回の今回は、個人投資家とプロはどこが違うのか、個人投資家がプロと互角に戦うにはどうしたらいいのか、に加えて、減益予想を発表後、日経平均が暴落する中でストップ高になったクスリのアオキ(3389)を例にとって株価トレンドの見方についてもレクチャーしてもらいます。

「株価チャート」について、基礎から実践法、特殊なケースまでを一気に学べる『株を買うなら最低限知っておきたい 株価チャートの教科書』(ダイヤモンド社)。クイズも付いている

個人投資家はプロ投資家より情報量も時間も限られている

 株式市場とは面白いところで、個人投資家(言うなればアマチュア)とプロ投資家が同じ土俵でしのぎを削っています。

 個人投資家とプロ投資家の違いを一言でいえば、「情報量と時間の差」です。プロ投資家は個人投資家に比べて圧倒的に情報量が多いですし、各銘柄を分析するための時間も多く割くことができます。でも、普段日中は仕事をしている個人投資家の場合はそうも行きません。

 そのため、個人投資家がプロ投資家を真似てファンダメンタル分析をしてみても、どうしてもその精度はプロ投資家と比べて低いものになってしまいます。

個人投資家のファンダメンタル分析は「本物」とはいえない

足立武志(あだち たけし)公認会計士、税理士、ファイナンシャル・プランナー(AFP)。足立公認会計士事務所代表。株式会社マーケットチェッカー取締役。著書に『株を買うなら最低限知っておきたいファンダメンタル投資の教科書』『株式投資 悩んだときの解決帳』(ダイヤモンド社)など。

 個人投資家のファンダメンタル分析は、会社が発表する業績予想や会社四季報に掲載されている予想値をもとに行うことが多いと思います。でも、会社や四季報の予想をそのまま鵜呑みにするのでは、本物のファンダメンタル分析とはいえません。

 例えば、決算発表時に企業が発表する来期の業績予想が減益の予想なのに株価が大きく上昇するケースはよくあります。逆に来期の大幅増益予想を発表したにもかかわらず株価が大きく下がってしまう銘柄も決して珍しくありません。

 なぜ減益予想なのに株価が上がり、増益予想なのに株価が下がるのか、それはプロ投資家が、企業発表の業績予想とは異なる予測をしているからです。それを踏まえてプロが投資行動を起こした結果が、株価の反応として表れているのです。

ですから、業績予想が悪くても、プロ投資家が「本当はもっと業績が良いはず」と判断すれば株価は上昇し、絶好調の業績予想であってもプロ投資家が「そんな好調なはずはない」と判断すれば株価は上がらないのです。

 会社発表や四季報の数字をみて業績を「想像する」のが個人投資家のファンダメンタル分析、会社発表や四季報の数字を鵜呑みにせず自らが業績を「予測する」のがプロ投資家のファンダメンタル分析なのです。そして、両者にはその精度に大きな差があるのが現実です。

プロとの精度の差を埋めるための方法の1つが「株価トレンド分析」

 もちろん、個人投資家であっても、精度の高いファンダメンタル分析を行っている人はいます。でも、その域に到達するためには長い時間と沢山の労力、努力が必要です。多くの個人投資家にとっては難しい話ではないでしょうか。

 そこで、私たち個人投資家としては、プロ投資家との差を補うための何かがどうしても必要となります。

 筆者は自らが日々実践している「株価トレンド分析」を併用することで、プロとの差を補っています。

 「株価トレンド分析」は拙著「株を買うなら最低限知っておきたい 株価チャートの教科書」にて詳細に説明していますが、ここで簡単に説明すると、移動平均線と株価の位置関係で株価のトレンドを判断し、株価が上昇トレンドの間は新規買いおよび保有継続をし、下降トレンドの間は保有株を売却し、新規買いは控えるというものです。

 株価トレンド分析は非常に簡単で、ファンダメンタル分析の精度をプロ並みに高めようとするのに比べて時間も労力も努力も僅かで済むのが長所です。

 例えば会社発表の業績予想や会社四季報の予想数値が増収増益だったとしても、株価のトレンドが下向きであれば、プロ投資家はこの増収増益予想を信用していない可能性が高いと考え、買いを見送ります。逆に、増収増益を続ける会社が来期の予想を減益と発表しても、株価のトレンドが上向きであれば、プロ投資家はこの減益予想は保守的すぎると判断していると考え、新規買いを実行します。

ファンダメンタル分析の精度を高めるのが理想ではあるが

 最近の具体例をあげれば、クスリのアオキ(3398)は6月26日(金)の決算発表時に開示した来期の業績予想において、大幅増収ながら減益の予想と発表しました。ところが翌営業日(6月29日)の株価はストップ高、その後も株価は高値追いを続けています。これはまさに、プロ投資家が減益予想はあまりにも保守的すぎるとして信用していないことの表れです。

 減益の予想にもかかわらず、かつギリシャ問題を嫌気して日経平均株価が約600円も下落する中での非常に強い株価の動き、そして株価が上昇トレンドを維持していることをもって、新規買いの絶好のタイミングであったといえるでしょう。

クスリのアオキ(3398)の日足チャート(1年)。*チャート画像をクリックすると最新のチャートがご覧になれます。SBI証券HPより

 

 個人投資家も、最終的には精度の高いファンダメンタル分析一本で、満足のいく投資成果をあげるようになるのが理想ではありますが、やはり理想と現実は違います。常に理想形を思い描いて努力しつつも、ファンダメンタル分析と株価トレンド分析とを併用して、しっかりと利益をあげることができる投資スタイルをまずは確立するのがよいのではないでしょうか。

次回は、個人投資家が陥りやすい「ファンダメンタルの罠」とその対処法について考えてみたいと思います。

大好評の「株を買うなら最低限知っておきたい」シリーズ!
株を買うなら最低限知っておきたい株価チャートの教科書のAmazon購入ページへ
 
株を買うなら最低限知っておきたいファンダメンタル投資の教科書のAmazon購入ページへ
株を買うなら最低限知っておきたい株価チャートの教科書のAmazon購入ページへ
株を買うなら最低限知っておきたい株価チャートの教科書の楽天ブック
株を買うなら最低限知っておきたいファンダメンタル投資の教科書のAmazon購入ページへ
株を買うなら最低限知っておきたいファンダメンタル投資の教科書の楽天ブック購入ページへ
初心者からセミプロまで、幅広い層の個人投資家に高く評価されている『株を買うなら最低限知っておきたい ファンダメンタル投資の教科書』シリーズ第2弾。今回は、投資家からのニーズの高い「株価チャート」について、基礎から実践法、特殊なケースまでを一気に学べる。特にユニークなのは、クイズのページ。株価チャートについてサクサク進むクイズ形式のページがついており、楽しみながらチャート分析を復習できる。また、ソフトバンクなど人気銘柄については、著者が「自分ならこうする」という投資法を紹介。後講釈になりがちな株価チャートの使いこなし方をホンネで紹介する決定版。 公認会計士かつ、個人投資家の著者だからわかる、四季報、決算短信、有価証券報告書で株に勝つ方法。どん底からの「復活株」、業績好調の「成長株」、忘れられたひヒーロー「割安株」の探し方から、粉飾、倒産銘柄の回避法までがこの1冊でわかる。著者自身が本当に使っている方法を余すことなく公開。 業績・財務の知識なしに株では勝てない。会社四季報、決算書をフル活用した銘柄の選び方。銘柄選びにとどまらず、買いタイミング・売りタイミングについても詳細に解説。「銘柄を選ぶ→買う→売る」のすべてをサポート。

※クレジットカードの専門家2人が選んだ、2017年の最強カードは?
[クレジットカード・オブ・ザ・イヤー2017]
2017年版、最優秀おすすめクレジットカードはコレだ!

還元率でクレジットカードを選ぶ!還元率ランキングページへ
【クレジットカードおすすめ比較】最短即日発行~翌日発行で選ぶを比較して選ぶ!今すぐ入手できる、お得なクレジットカードはコレだ!
サービス充実の「おすすめゴールドカード」はコレ!ページへ
人気ランキングでクレジットカードを選ぶ!人気ランキングページへ
学生向けでクレジットカードを選ぶ!学生向けランキングページへ
プラチナカードでクレジットカードを選ぶ!プラチナカードランキングページへ
マイルでクレジットカードを選ぶ!マイルランキングページへ
海外旅行保険でクレジットカードを選ぶ!海外旅行保険ランキングページへ
2人の専門家が最優秀クレジットカードを決定!2017年版、クレジットカードのおすすめはコレ!ページへ
年会費無料でクレジットカードを選ぶ!年会費無料ランキングページへ
ETCカードでクレジットカードを選ぶ!ETCカードランキングページへ
クレジットカードを選ぶ比較トップページへ
【2017年11月1日時点・最新情報】

還元率、年会費etc.で比較! 人気のおすすめクレジットカード

還元率 年会費
(税抜)
ブランド 電子マネー対応
(ポイント付与対象)
カード
フェイス
 楽天カード
1.0~4.0% 永年無料 VISA
JCB
Master
Suica
ICOCA
nanaco
※nanacoはJCBのみ
楽天カード公式サイトはこちら
【楽天カードのおすすめポイント】
楽天市場や楽天ブックス、楽天トラベルを利用している人はもちろん、楽天ユーザー以外にもおすすめの「年会費無料&高還元」クレジットカードの代表格。通常還元率は1.0%だが、楽天市場や楽天ブックスでは最低でも還元率が4.0%以上に! また、電子マネーの「楽天Edy」や「nanaco(JCBのみ)」、さらに「Rポイントカード」との併用で、楽天グループ以外でも還元率は1.5~2.0%以上になる! ゴールドカードの「楽天プレミアムカード」も格安の年会費で「プライオリティ・パス」がゲットできてコスパ最強
関連記事
◆[クレジットカード・オブ・ザ・イヤー2017]2人の専門家が最優秀クレジットカードを決定!2017年最新版、一番おすすめのカードはコレだ!(最優秀メインカード部門)
◆「楽天カード」にメリット追加で還元率もアップ!さらに「楽天カード」と「楽天モバイル」の兼用でスマホ代の節約+楽天ポイントがザクザク貯まる!
楽天カードの公式サイトはこちら
 OricoCard THE POINT
1.0~2.5% 永年無料 VISA
JCB
Master
Suica
ICOCA
OricoCard THE POINTカード公式サイトはこちら
【OricoCard THE POINTのおすすめポイント】
年会費無料ながら新規入会後6カ月は2.0%の高還元率で、7カ月以降も通常還元率が1.0%の高還元クレジットカード。ネットショッピングでは「オリコモール」活用で「Amazon」で還元率2%になるほか、「楽天市場」や「Yahoo!ショッピング」でも還元率2.5%(各ショップのポイント含む)になるなど、ネットショッピングでは最強レベル。また、「iD」と「QUICPay」を搭載しているので少額決済でも便利。貯めたポイントは「Amazonギフト券」「iTunesギフトコード」なら即時交換ができるので、ポイントの使い勝手も◎!
【関連記事】
◆[クレジットカード・オブ・ザ・イヤー2017]2人の専門家が最優秀クレジットカードを決定!2017年最新版、クレジットカードのおすすめはコレだ!(最優秀年会費無料カード部門)

◆年会費無料カードの還元率競争が激化!「Orico Card THE POINT」はネット通販に強く、還元率1.5~2.5%も狙える注目の新登場カード!
OricoCard THE POINTの公式サイト!!Yahoo! JAPANカードの公式サイトはこちら
 Yahoo! JAPANカード
1.0~3.0% 永年無料 VISA
JCB
Master
Suica
ICOCA
nanaco
※nanacoはJCBのみ
Yahoo! JAPANカードの公式サイトはこちら
【Yahoo! JAPANカードのおすすめポイント】
Tポイントを貯めるなら、Yahoo! JAPANカードが最強! 年会費無料で通常還元率は1.0%、Yahoo!ショッピング利用時は最低3.0%(カード決済分が2.0%、Yahoo!ショッピング分が1.0%)に! さらに、新規入会した月と翌月はどこで使っても還元率3.0%という高還元! 「Tカード」機能も搭載しているので、TSUTAYAやファミリーマートなど、Tポイント加盟店をよく利用する人は、Yahoo! JAPANカードさえ持ち歩けばTポイントがガンガン貯まるので利便性も高い。また、JCBブランドを選べば「nanaco」チャージでも1.0%分のTポイントが貯まる!
関連記事「Yahoo! JAPANカード」はTポイント利用者必携!年会費無料で還元率1%、Tカード機能も搭載し、Yahoo!ショッピングではポイント3倍の高スペック!
Yahoo! JAPANカードの公式サイト!!Yahoo! JAPANカードの公式サイトはこちら
 イオンカードセレクト
0.5~1.0%
(イオン銀行の
普通預金金利が
0.1%に!)
永年無料 VISA
JCB
Master
Suica
ICOCA
WAON
イオンカードセレクトの公式サイトはこちら
【イオンカードセレクトのおすすめポイント】
一般的な「イオンカード」ではポイントがつかない「WAON」チャージでもポイントが貯まり、「ポイント2重取り」ができるのが最大のメリット。また、このカードの保有者は「イオン銀行」の金利が通常の100倍=0.1%になる特典も。マイナス金利の影響でメガバンクの定期預金金利が0.001%程度の今、普通預金金利が0.1%というのは破格! これ以外の「イオンカード」保有者はすぐ切り替えを!
関連記事
◆イオンで一番得するのは「イオンカードセレクト」!意外と知らない「イオンのポイント2重取り」と「イオン銀行」+「WAON」を使った節約術を公開!
◆イオン銀行が「マイナス金利」時代の最強銀行に!?「イオン銀行+イオンカードセレクト」で普通預金の金利が破格の0.1%になるお得な特典を活用しよう!
イオンカードセレクトの公式サイトはこちら
 アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード
1.5%~ 1万円 AMEX Suica
ICOCA
高還元クレジットカードおすすめランキング!アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カードの公式サイトはこちら
【アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カードのおすすめポイント】
マイル系最強カードとの呼び名が高いクレジットカード。対象航空会社・旅行会社28社で航空券代金やツアー代金を決済すると通常の3倍のポイントが貯まるので、航空会社発行のカードよりもマイルが貯まりやすいのが魅力。さらに、貯まったポイントは提携航空会社15社のマイルに自由に交換可能で、しかもポイントは無期限で貯められるのも大きなメリット! 「長距離+ビジネスクラス」の特典航空券に交換すれば、還元率は1.5%よりも高くなる!
【関連記事】
◆[クレジットカード・オブ・ザ・イヤー2017]2人の専門家が最優秀クレジットカードを決定!2017年版、クレジットカードのおすすめはコレ!(マイル系カード部門)
◆航空・旅行アナリストがおすすめ!貯めたポイントを航空会社15社で自由に使える万能型のマイル系クレジットカードとは?
アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カードの公式サイトの公式サイトはこちら

 

【アメックス・スカイ・トラベラー・カード】
高還元+無期限で貯まり、15社のマイルに自由に
交換できる最強マイル系カード⇒関連記事はこちら

アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード公式サイトはこちら
Special topics pr


ZAiオンラインPickUP
[クレジットカード・オブ・ザ・イヤー2017]2人の専門家が最優秀クレジットカードを決定! 2017年版、クレジットカードのおすすめはコレ! おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き その 【株主優待】最新の株主優待情報更新中! アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードは、 本当は“ゴールド”ではなく“プラチナ”だった!? 日本初のゴールドカードの最高水準の付帯特典とは?
ランキング
1カ月
1週間
24時間
じぶん銀行住宅ローン 「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」付帯サービスはプラチナカード顔負け!最強ゴールドカード 実力を徹底検証  アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!


 

12月号10月21日発売
定価730円(税込)
◆購入はコチラ!

Amazonで「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!


【株で資産倍増計画![2018年版]】
1億円に早く近づく厳選56銘柄を公開
億超え投資家資産倍増の極意
・今後1年の日経平均の高値&安値を大予測
プロが提言! 2018年に日本株を買うべき理由! 
・変化の追い風を先読み! 新デフレ&新興国株
・好業績&割安! 上方修正期待株&成長割安株
・第4次産業革命! 独自技術を持つ部品株
新iPhone上がる株 25
利回りが大幅アップ!「長期優遇あり」の優待株
・今買うべき新興国株投資信託ベスト25
ネット証券のサービスを徹底比較! 
・怖いのは死亡・入院だけじゃない!
「働けない」を 助ける保険! 
iDeCo個人型確定拠出年金老後貧乏脱出!

「ダイヤモンド・ザイ」の定期購読をされる方はコチラ!

>>「最新号蔵出し記事」はこちら!

>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

Apple Pay対応のクレジットカードで選ぶ! Apple Payに登録して得する高還元率カードはコレ! 堀江貴文や橘玲など人気の著者のメルマガ配信開始! 新築マンションランキング