最下層からの成り上がり投資術!
【第170回】 2015年7月14日公開(2015年7月16日更新)
バックナンバー 著者・コラム紹介
藤井 英敏

中国とギリシャ問題は一段落し日本株も落ち着いた。
日本株は下がっても上がっても強気で行ってよいが、
7月下旬に、ひとつだけ注意すべきこととは?

 ランコルゲ(乱高下)です。日経平均株価は7月3日終値が2万539.79円でしたが、8日終値は1万9737.64円と2万円大台を割り込み、そして9日に一時1万9115.20円まで叩き売られました。しかし、9日終値は1万9855.50円と、安値から740.3円戻しました。これでいったん底を打った格好です。

日経平均株価チャート(日足・6カ月)*チャート画像をクリックすると最新のチャートがご覧になれます。SBI証券HPより

 9日(木)は追証絡みの投げ売りが朝方から加速し、それが一巡したことで、需給が劇的に改善しました。9日以降は、ギリシャ問題がハードランディングせずに決着することへの期待の高まり、かつ、当局のなんでもありの株価対策が奏功し、中国株の下落に歯止めが掛かったことで、日経平均株価は急速に戻しました。

中国の株式市場は「何でもあり」だが、一応落ち着いた

 それにしても、ヨーロッパを舞台にしたギリシャ絡みの茶番はいつもながら辟易させられます。一方、共産主義国家の中国に関しても、開いた口が塞がりません。

 中国当局は、株式市場にも驚愕の株価維持対策を繰り出してくるなあと、マジで呆れてしまいました。

 相次ぐ銘柄の売買停止、銀行が株式を担保とする融資の期限を延長容認、公安省が「悪意ある空売りを徹底的に取り締まる」、証監会が大口株主の株式売却を6カ月禁止、自宅も信用取引の担保に容認、地方政府が管理する年金基金に株式投資認める、信用取引規制緩和で追証が発生しても取引継続へ、政府機関が株式市場に関する報道を控えるよう通達、などなど何でもアリです(笑)。

 今回のように唐突かつ急激な売買ルール変更で、売りたい時に売れない上に、ヘッジ売りをしたら逮捕されるかもしれない国の株式市場には、とてもカネを入れる気になりませんねえ。

 それはともかく、ギリシャ問題と中国株式市場急落問題は一応解決したので、日本株も普通に投資できる環境に戻りました。ひと安心ですね。

日経平均は75日移動平均線より上で「ボックス相場」を続ける

 当面の日経平均株価に関しては、75日移動平均線(14日前場現在2万35.41円)を上回っている間は、先行きの急落を心配する必要性は乏しいと思います。ただし、早期に6月24日の2万952.71円を上抜けない限り、「強気」(上昇トレンド発生)にはならず、基本は、75日移動平均線と2万952.71円の間の「ボックス相場」を続けるとの見方は先週同様不変です。

 もちろん、今後も、75日移動平均線を下回ったら、景色は一変する見通しです。しかしながら、当面の底を打ったとの相場観を前提に、目先は、75日移動平均線を割れる可能性は低いとみています。

 さて、今後の展開ですが、さすがにここまでランコルゲしたので、投資家心理は不安定ですし、さらに上値を追う材料は乏しいです。

 このため、日経平均株価で25日移動平均線(14日前場現在2万301.20円)付近や、ランコルゲのスタートラインとなった3日終値2万539.79円付近では、戻り売り圧力が強まることでしょう。

 一方、戻り一服後は、13日と14日とで空けた窓(2万120.15円~2万345.41円)埋めは意識しておきたいですね。この窓埋めが目先の押し目買いポイントと考えます。まあ、それでも、外部環境が劇的に悪化しない限り、8日~9日のような急落は発生しないでしょう。取り敢えず、底を打ったので当面は安心して株式売買できるはずです。

外部環境が改善したので「オーバーナイト」もあり

前回のコラムでは、“大幅安と自律反発を繰り返す相場では、短期売買に徹し「逆張り」を心掛けましょう。基本は「デイトレ」で「スイング」は避け、余程自信がない限り、「オーバーナイト」のポジションも持つべきではないですね。”“一方、腰の入った買いが期待できないため、「順張り」は避け、短期筋の投げを拾うことに徹し、「小すくい商い」で収益を積み上げましょう。基本は「下がれば強気(買い)、上がれば弱気(売り)」のスタンスです。”としました。

 しかし、外部環境が改善したので、下値を叩いて売り急ぐ投資家は減少したはずですので、「オーバーナイト」のポジションもありです。また、「小すくい商い」のみならず、自信のある銘柄に関しては、「順バリで買いエントリーし、強いグリップで上昇トレンドを収益化」する「スイングトレード」も積極的に行うべきです。基本は「下がっても強気(押し目買い)、上がっても強気(順張り買い)」のスタンスです(笑)。

しばらくは安定的な収益が見込みやすい良好な投資環境が続く

 次の相場の大きな変動要因は米国の利上げ実施時期ですね。

 6月4日にIMF(国際通貨基金)は、年次経済審査報告で、米国経済には不確実性があり、2016年前半まで利上げを待つべきだと提言しました。しかし、イエレンFRB議長は7月10日の講演で、「年内のどこかの時点でフェデラルファンド金利を引き上げ、金融政策の正常化を始めるのが適切と予測している」との認識を示しています。そんな状況下で、ギリシャ債務問題の混乱や中国経済の鈍化懸念・中国株急落・混乱が発生しました。

 このため、利上げが9月から12月に後ずれするとの観測が強まってきました。それでも、7月28~29日のFOMC後に、9月利上げ観測が再び強まるようなら、市場が動揺する可能性が残りますから、要警戒ですね。

 ギリシャ問題が顕在化した6月29日以降、高まりつつあった日経平均のボラティリティーは低下傾向を示しています。こういう状況(ボラが安定的に低位にある状況)は、株式投資で安定的な収益が見込めやすい環境といえます。

 もちろん、9日の急落時に勇気を持って逆張って、大きなリスクを取って買い向かうよりも、期待収益は小さいです。しかし、小さなリスクでそこそこのリターンが安定的に見込めるという観点では、良好な投資環境になったと、あなたは喜ぶべきです。是非この良好な環境を活かして、ガッツリと儲けちゃってください。(笑)

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