最下層からの成り上がり投資術!
【第176回】 2015年8月25日公開(2017年11月14日更新)
バックナンバー 著者・コラム紹介
藤井 英敏

セリングクライマックスは8月25日か!?
こんな相場では「予測力」より「対応力」が必要。
これからリバウンドを狙う際の2つのポイントとは?

前回の当欄の公開日が8月18日(火)。その日の日経平均株価の終値が2万554.47円でした。しかし、翌19日の終値は前日比331.84円安の2万222.63円と、私が強力なサポートとみていた75日移動平均線(19日現在2万321.63円)をあっさりと割り込んでしまいました。

日経平均株価チャート(日足・6カ月)*チャート画像をクリックすると最新のチャートがご覧になれます。SBI証券HPより

 そして、その後は、目を覆うばかりの急落劇が開始されてしまいました。終値ベースでは18日から24日までのわずか5日間で2013.79円の急落です。

 当欄で過去に指摘していますが、「相場の先行きは神のみぞ知る」です。ですから、あなたが株式投資で成り上がりたいのなら、正確な相場予測をしようと努力することよりも、むしろ、予測が外れた場合に、適切な対応をとれるようしようと努力するべきです。つまり、儲けるなら予測力を磨くのではなく、対応力を磨くべきです。

繰り返して言うが急落相場は必ず来る。
そのために必要なのがリスク管理だ

 なお、18日時点での私のメインシナリオは、官製相場が少なくとも11月4日に控えた郵政グループ3社上場まで続くとの見立てで、当面の日経平均株価は75日移動平均線~2万952.71円(6月24日の年初来高値)のボックス相場になる、または、2万952.71円をブレイクして上昇トレンドを描く確率は8割程度でみていました。しかし、実際は、75日移動平均線を割り込み、私的には発生確率が低い(2割)とみていた、下落トレンドが発生したわけです。

 これは、私の相場観的には、「テールリスク」の実現でした。なお、「テールリスク」とは、確率は低いが発生すると非常に巨大な損失をもたらすリスクのことをいいます。投資家は、常にこの「テールリスク」を頭の片隅において、運用しなくてはなりません。

 普通、人は期待値の高い方よりも、発生確率の高いと思う方にベットします。しかし、確率が低いと思ったことが意に反して起きた際には、つまり「予想とは逆の目」が出たときに、自分がどう対応するかをあらかじめ決めておかないとなりません。そして、残念ながら「逆の目」が出たら、そのあらかじめ決めたルールに粛々と従い、行動するべきです。このリスク管理が、「生き馬の目を抜く」ような株式相場で生き残るための心得のひとつだと思います。

リーマンショック以来の壊れ具合。
「セリングクライマックス」は近い

 それはさておき、今後の見通しですが、24日の日経平均株価は25日移動平均ベースのボリンジャーバンドでマイナス5.64でした。テクニカルでは、明らかに売られ過ぎなのに、下げ止まっていません。ここまで相場が壊れたのはリーマン・ショック以来のような気がします。

 少なくとも24日深夜及び25日の取引開始直後までの市場はパニック状態でした。こうなると、下げメドなんて分かりません。とにかく、売りエネルギーがいったん全部放出されて、ショート筋のポジションの巻き戻しが本格的に始まるまでは厳しい状況です。今の売りの嵐がどこで去るのか。そのタイミング今は待つしかありません。

 しかしながら、移動平均線とのマイナス乖離率の異常値、騰落レシオの底値示唆などを考慮すると、「セリングクライマックス」は近いとみています。そこで目先の底打ちをし、いったん「V字回復」した後、相場は落ち着きどころを探す見通しです(ただし、おそらくそれは、8月25日だった可能性が高いとみています)。

 なお、今回の急落で逃げ遅れた投資家も、お迎えは少なくとも1回はくる(もしくは25日前場から来はじめている)と思います。なお、ここまでの株価急落で、マインドは相当冷え込んでおり、相場が2万952.71円(6月24日の年初来高値)を目指すような上昇トレンドに入るには、少なくとも、数カ月の療養期間が必要でしょう。

8月25日が1番底なら
リバウンド後に2番底を目指す展開に

 ところで、25日の日経平均株価前引けは1万8744.90円でした。始値は1万8171.66円、高値は1万8835.35円、安値は1万7747.50円です。もし仮に、終値が始値以上で大引けを迎えれば、「424.16円の下ひげ」付き陽線が出来上がります。そうなれば、さらに底打ち確度が高まることでしょう。この1万7747.50円が1番底になるなら、目先はネック・ライン形成のためのリバウンドが開始され、その後、2番底を付けにいくのがセオリーです。

 当面の戻りメドとして意識されるのは、8月21日と24日とで空けた窓(1万9154.65円~1万9435.83円)、5日移動平均線(24日現在1万9757.42円)、19日と20日とで空けた窓(1万9737.54円~2万33.29円)、25日移動平均線(24日現在2万410.80円)などが挙げられます。

 8月19日から25日までの急落過程で、とりわけ、個人信用が追証絡みの投げ売りを出しました。よって、下落率の激しかった小型材料株の需給は相当改善しており、今回の急落過程で価格別出来高の真空地帯をスイスイ戻せることでしょう。

リバウンドを狙うなら
テーマ性のある小型株を25日移動平均線前で売れ

 リバウンド狙いなら、小型株のうち、マイナンバー、ネットセキュリティ、TPP、人工知能、ロボットなどのテーマ性のある銘柄群ですね。ただし、これだけの急落の後なので、お祭りのような賑わいは期待薄です。また、それぞれ銘柄の25日移動平均線付近では、戻り待ちの売りが行列になっているはずです。このため、25日移動平均線手前が、いったん、利益確定売りを出すタイミングでしょう。

 最後に、25日時点での私のメインシナリオは、官製相場が少なくとも11月4日に控えた郵政グループ3社上場まで続くとの見立てに変更はないものの、当面の日経平均株価は1万7747.50円(25日安値)~心理的節目の2万円のボックス相場になる確率を7割程度でみています。上振れは1割、下振れは2割といった感じです。

 なお、ヤレヤレ売りをこなしながらのリバウンドが見込まれるため、戻りのピッチは緩慢になるなるのは仕方ないですね。もし、急ピッチの上昇が実現するなら、それは日本、中国、米国の政策当局によるなんらかのポジティブなアクションがあるケースに限られるでしょう。

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