高配当株狙いと言うと、今配当利回りが高い株を探しがちだが、実はそれだけでは本当の意味での配当株のメリットを享受できるとは言いがたい。たとえば、アナタが会社員なら毎月もらっている給料の額が、毎年変わらないとより、年々増えていくほうがいいはずだ。配当狙いも同じこと。年々配当金が増えていく株を紹介しよう。
配当利回りだけを見て株を選んではダメ!
無理をして高配当を維持する会社は危険
今後も増配が期待できる株のパターンの一つは、増配の実績がしっかりある株だ。実績があるということは企業側に、そうした増配を続けていきたいという意思があることにほかならない。では、そうした株主還元の意欲が強く、長期にわたり安定的に高配当が狙える株の探し方を紹介していこう。
クォンツ・リサーチの西村公佑さんによると、まずは配当性向に注目するといいという。配当性向とは、稼いだ利益のうち、どのくらいを配当に充てるかを示した値で、日本株の平均は30%前後。成長中の若い会社ほど、設備投資が必要になるため、配当性向は低めで、成熟した会社ほど高めになりがちだ。
【ポイント1】配当性向が50%以下
稼いだ利益のほとんどすべてを配当に回すことで配当利回りが高くなっている会社は、業績悪化により、減配となるリスクも大きくなるので、目安としては50%以下がいい。
「目安としては、配当性向が50%以下の会社を選ぶといいでしょう。利益の大部分を配当に充てて高配当を維持している会社は、一時的でも業績が悪化すると、減配となるリスクが高くなります」(西村さん)
また、連続増配の実績がある会社も安心感が強いという。
【ポイント2】連続増配の実績があるか
増配を続ける株は長期投資家に買われやすく、株価も安定しやすい。それが増配ストップということになると、長期投資家の離脱と株価下落を招きかねず、企業も慎重になる。
「連続増配は会社が投資家に対して一番アピールできる株主還元意欲の証し。長期にわたって安定的に配当を増やしている会社がいいでしょう」(西村さん)
増配が継続中の会社は長期投資家にとっての魅力も高まる。会社側の増配を維持しようという意識もおのずと強まるはずだ。ただし、無理に高配当を維持する企業には要注意。
「やはり、好業績の裏付けが必要です。急激に収益が伸びているより、緩やかに伸びている会社のほうが安定的な高配当が期待できます」(西村さん)
【ポイント3】緩やかな増収増益基調か?
業績がイマイチなのに、無理矢理配当をキープしているようだと危ない。また一時的な追い風で業績が急激に良くなった企業より、緩やかに増収増益が続いているのが理想的。
連続増配は株主還元の意欲の表れと言えるが高業績の裏付けがあり、高配当が続くものでなと本当に魅力的な株とはいえない。無理なく連続増配を続けた実績のある企業なら、仮に業績が悪化しても、いきなり無配となるリスクは避けられそうだ。
株価下落でワールドHDは利回り5%超、
しかも連続増配を5年間も継続中!
では、さっそく具体的な銘柄を見ていこう。
まずは、製造業向けのアウトソーシングや人材派遣を手掛けるワールドホールディングス(2429)。
増収増益基調が続き、株価は2015年8月に2215円の最高値をつけるまで右肩上がり。2016年3月にはジャスダックから東証2部への昇格も果たした。配当性向は30%で、5期連続の増配が見込まれるが、驚くべきは5%を超える利回りの高さだ。PERも5倍台と割安感が強い。
日産自動車(7201)は、北米と欧州でSUVの販売が好調。自動運転車の開発のほか、三菱自動車との資本業務提携の効果にも期待が寄せられる。配当は7期連続で増配の見込みだ。
兼松エレクトロニクス(8096)は、今回の12銘柄の中では、配当性向が48%と高めだが、「仮想化やセキュリティー強化のニーズを受けて安定成長が見込めるうえ、潤沢な現金を持つ点も魅力。今後も業績の伸びに合わせて増配が期待できる」(西村さん)
日立キャピタル(8586)はリースを中心に、住宅ローンやクレジットカード、プロジェクトファイナンスなど多方面に展開。日立グループの好調と、北米の自動車関連の牽引もあり、業績は好調に推移。2017年3月期も増収増益を維持し、配当も2円増額となる見通しだ。株価は2015年11月に3500円を突破した後、2000円台前半まで調整し、割安感が強まっている。
求人広告を中心とした人材サービスが主力のクイック(4318)は、企業の旺盛な採用意欲を追い風に、好業績が続いている。特に、看護師や建設関連が好調なほか、保育士派遣にも進出しており、政府が取り組む保育士の待遇改善策もプラスに働きそうだ。
※銘柄分析はクォンツ・リサーチ代表取締役西村公佑さん。株価は5月9日現在。「配当伸び率」は過去2期分の伸び率の平均。
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