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【第8回】 2012年4月21日 ザイ編集部

「隠れたサイン」を発見! 株価上昇の兆しは鉱工業生産指数の予測修正率に出ていた!

今月の日本や世界のマーケットではどんな動きがあったのか? その理由は? マーケット情報を知ることは投資で勝つための大事な要素。今月の注目データは鉱工業生産指数(日本)予測修正率、実現率だ!

鉱工業生産指数から株価を先読みするには

 日本の鉱工業生産指数(経済産業省が月末に発表)はアメリカの鉱工業生産指数と違い、2カ月先まで予測が出るため、生産の先行きを見る有力なツールとなります。

 日経平均が1万円を超える前、製造工業生産予測指数(以下、予測指数)には、すでに株価が上がる兆しが表れていました。

 予測指数とは、製造工業の主要な企業に、主要品目の生産数量について、「前月実績」「当月見込み」「翌月見込み」を尋ね、基準年(現在は2010年)を100として指数化したもの。

 プロが見ているのは、同指数をもとに発表される「実現率」および「予測修正率」です。

 実現率とは、当月に「実績」となった生産量が、前月予測した生産量とどの程度乖離したかを示したもの。

 予測修正率とは、当月に修正した翌月の生産予測が、先月に予測した生産量からどの程度修正されたかを示したもの。いずれもマイナスということは、下方修正されたことを意味します。

 タイの洪水後は予測修正率・実現率、共に大幅に下方修正されました。しかし、2月の発表では予測修正率が逆に大きく上方修正され、同時に株価が上昇したのです。

 ところが、3月に発表した速報では、2月の実現率はマイナス1・2%、3月の予測修正率はマイナス0・2%と、共にマイナスとなり一服感が出てきています。

 ただ、先行きの予測指数は、3月が前月比2・6%増、4月が同0・7%増と強気になっており、在庫率指数も順調に下がっています。特に夏のロンドン五輪を控え、電子部品デバイス部門の在庫率が下がっており、実現率、予測修正率ともに大幅なプラスになっているのは注目ポイント。当面は株価も強気と見ています。

 ●永濱利廣さん 第一生命経済研究所経済調査部主席エコノミスト 1971年栃木県生まれ。専門は経済統計、マクロ経済分析。著書に『経済指標はこう読む わかる・使える45項』など。

ダイヤモンド・ザイ2012年6月号に掲載。特集は日本株特集は2本立て!「急騰必至の出遅れ株14」と「最新決算でまだまだ上がる株を見抜くワザ」。その他に山崎元さんと藤野英人さんの対談「インデックス投資 VS アクティブ投資」。オリエンタルラジオの中田敦彦さんのFXの新連載「自腹の10万円を増やせ!FX SIDE JOB 大作戦!」などもスタート!