先週の総括
先週の日経平均は週初から急落、その後も軟調な動きに歯止めがかからなかったが、週末は反発して引けた。
週初は、大手証券会社リーマン・ブラザーズの経営破綻や経営難に陥っているAIGグループの株価下落を受けて、米国株式が急落。これを受けて日経平均も605円安と大幅に下落した。
その後FRBがAIGを政府管理下に置いて支援を行うとの報道により反発したものの、18日には2005年6月以来の1万1500円を割り込んだ。週末には、米国で金融機関から不良債権を買い取るシステムが検討されているとの報道から、大きく反発した。結局、前週末比2.4%安い1万1920円で引けた。
規模別には、大型株の調整幅が大きかった。マザーズ指数は前週末比2.4%のプラス、東証2部指数は同1.4%のマイナスだった。業種別には繊維、空運、海運などが上昇、一方で不動産、証券、その他金融が大きく下落した。
今週の予報
リース業界:業界全体は縮小するも
「再編統合」の生き残り組にはメリットが大きく
「曇」→「曇」
→ |
今週の日経平均は、揉み合いの展開を予想する。すでに日経平均の予想PERは13.7倍(18日終値ベース)と3月17日時点の13.2倍に接近している。また、20日間の騰落レシオは陰の極と言われる80%を割り込んでおり、いつ反発してもおかしくないような状況だ。
一方で、米国大手証券会社であるモルガン・スタンレーが大手銀行ワコビアと合併交渉に入っていることが報じられるなど、米国発の金融不安はさらに拡大する様相を呈している。株式をはじめ金融資産に対するリスク許容度は極端に低下しており、米国の打ち出す金融不安対策との綱引きの状況となりそうだ。