「早期解散」を望む声も増加
退陣も解散もしないのは“政権の私物化”だ

 最近の世論調査の顕著な特徴は“解散”を望む人が急速に増えつつあること。11月13、14日に実施された朝日新聞の調査でも、衆議院の解散総選挙を「早く実施すべきだ」と答えた人は、31%にのぼっている。

 世論は今まで「解散が政治空白を生む」、「首相がコロコロ代わるのはよくない」などを主な理由として、早期解散には反対の人が圧倒的に多かった。少しぐらいの試行錯誤はあってもいいからしっかりやれ、とばかり辛抱強く民主党政権を見守ってきた。

 しかし、菅首相のあまりの迷走に堪忍袋の緒が切れる寸前まで来ている。

 菅政権には、積極的支持が乏しいことは本欄で指摘してきた。

 だがこのところ、“消極的支持”さえ失いつつある。

 すなわち、自民党を復活させたくない、小沢一郎氏を復権させたくない、コロコロ代わるのはよくない、の3つの菅政権に対する消極的な支持理由も弱まってきているのだ。それが支持率の急落につながっている。

 菅政権はこのまま退陣も解散もせずに「石にかじりついて」(菅首相)支持率の低落に耐え、当てもなく一発勝負の機会を待つのだろうか。それこそ政権の私物化と言わざるを得ない。

 念を押しておくが、そんな一発勝負の機会はないだろう。もしあったとしても、その機会にまた判断ミスによって国民に迷惑をかけることになりかねない。それこそ罪深いことである。

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