Jリーグがシーズンの大詰めを迎えている。

 25日には天皇杯の日程調整の関係もあって、J1・全9試合、J2・10試合、J3・全8試合の計27試合が一気に行われた(J2の札幌―町田戦のみ26日に開催)。そしてその多くが重要な意味を持つ試合だった。

激しい優勝争い・残留争いで
ヒートアップするJリーグ終盤

 J1は浦和と川崎が年間順位で3位以上を確定し、チャンピオンシップ進出を決めた。浦和は広島を相手に3-0と快勝して決めたが、川崎は後半アディショナルタイムに横浜Fマリノスに2点を入れられて追いつかれ、最後の最後で決勝点をもぎ取る薄氷の勝利。今のJ1で優勝争いをするのは、どれだけ大変なことかを見せつけられた試合だった。

 チャンピオンシップへの進出クラブ決定方式は複雑でわかりにくい。規定では年間順位の1位から3位までと、第1ステージと第2ステージの優勝クラブの最大5クラブが進出できることになっているが、同一クラブが年間順位3位以内とステージ優勝の2条件を満たしていれば進出数は少なくなる。現在、第2ステージの1位が浦和、2位は川崎。現状のままなら浦和、川崎、鹿島(第1ステージ優勝+年間3位)の3クラブでのチャンピオンシップになるが、第2ステージは3位のガンバ大阪、4位の神戸、5位の柏あたりまで優勝の目があり、今後の結果次第では4クラブによるチャンピオンシップの可能性もある。

 一方、J1残留争いも激しさを増している。

 降格するのは18位、17位、16位の3クラブ。現在、この位置にいても数字的にはまだ残留の可能性は残っているが、17位の湘南と18位の福岡は、15位との勝点差と今の戦いぶりから見ると残留は厳しいだろう。熾烈を極めるのはもうひとつ残る降格枠、16位に落ちないためのせめぎ合いだ。

 一時は16位に定着しかかっていた名古屋が、監督の交代と闘莉王の復帰という荒療治で息を吹き返し、この3試合で2勝、勝点6を上積みした。結果、16位の名古屋の勝点は26、15位新潟は27、14位甲府は28。降格線上に2点差で3クラブがひしめく状況になった。J1リーグ戦の残り試合は4。該当3クラブの選手と関係者はもとより、サポーターも息が詰まるような試合が最後まで続きそうだ。

 J2はJ1昇格争いが緊迫してきた。自動昇格できるのは1位と2位。もうひとつの昇格枠は3位~6位のプレーオフで決まるが、自動昇格と、上がれる保証のないプレーオフにまわるのとでは雲泥の差がある。