なので、「そうですが、私の勘違いならすみません」と作成した資料を引き上げる姿勢を示しました。すると、

「せっかく作成したのだから見せなさい」

 と言われ、

「この資料は活用できる機会があるかもしれないので、預かっておきます」

 となりました。おそらく資料を眺めながら、自分が資料作成を依頼したこと、さらに、作成された資料が必要であることを思い出したのでしょう。

 さて、Eさんの上司に対する行動は、

・忘れたことを責めて、プライドを傷つけない
・思い出してもらう工夫を凝らす
・忘れっぽいことを踏まえた行動を心がける

 ときめ細かい工夫がされています。Eさんは忘れっぽい上司と巧みに関わる術を覚えてしまったようです。

ダメな上司を上手く動かせれば
あなたの会社での評価は上がる

 Eさんはこの術をUさんに伝えて、仕事のストレスを解消するようにアドバイスしました。例えば、リマインドメールを送って返事がない状態で終わらせてはいけない。あるいはメールを頻繁に見ない可能性を考えて、机のうえにメモをおいておく。現地待ち合わせにしないで会社から一緒に行くスケジュールで調整するなど工夫の余地があったのでは…と指摘がありました。それはごもっともなのですが、アドバイスを聞いたUさんは、

「そこまで気配りしなければいけない上司なんて面倒で嫌になる」

 というコメントをするしかありませんでした。どうして部下が忘れっぽい上司の尻拭いしなければいけないのか?ならば、役員や人事部にダメな上司の不満をぶつけて、代えてもらう方法を考えるべきではないか?と訴えてきました。ただ、Eさんは意外な回答をしてきました。