「機能しなくなった」と言われるようになって久しいOJT(On the job Training)を再活性化するためには、どうすればいいか。前回に続き、ダイヤモンド社人材開発編集部が開発したDLL(Diamond inventory of Learning Leader)の調査過程でわかった、「育て上手」な上司の指導行動を見ていきます。
優れたOJTリーダーの
指導行動から抽出した38の成功セオリー
前回は、松尾睦・神戸大学大学院経営学研究科教授との共同研究によって得られた、優れたOJTリーダーの指導行動の9つの観点について解説しました。
9つの指導行動の観点をおさらいしておきます。
目標設定・計画立案(Plan)
計画の実行・障害への対処(Do)
評価(Check)
学びの抽出・次期目標設定(Action)
指導方針(Leadership Policy)
気をつけるべき指導行動(Leadership Action)
今回は、優れたOJTリーダーの指導行動を観点ごとにまとめた38の成功セオリーについて解説しましょう。
まず、指導方針については、「自分が楽しそうに仕事をする」、「本人の考えも否定せずに一度は受け入れる」という2つが共通特性として浮き彫りになりました。
DLLでは、新入社員に対する指導行動と、入社2年目から5年目の若手社員に対する指導行動とを分けて調査したのですが、上記は新人から5年目までの若手に対する優れた指導行動の共通点、ということです。