下げがキツくても積み立てなら傷は浅い!

 高い経済成長で世界経済の牽引役ともなった中国。この先も高成長が続いて、株価も上がり、投資家もホクホク…であることを期待したいけど、中国株には値動きが大きいという難点も。

 ちなみに、H株指数は06年には94%、07年は54.7%上がったものの、リーマンショックが起きた08年には51.1%下落。09年には62.1%上げたが、今年は年初から9月1日までに10.1%下げている。

 これほどブレの大きい中国株に、ファンドで安心して投資する方法はないものなんだろうか?

 「タイミングを計ってスポット購入するのは難しいですよね。ただ、中長期的には成長が期待できるでしょうから、ドルコスト平均法を活用し、毎月一定額ずつ積み立てる方法が効果的です」

 こう話すのは、リッパー・ジャパンの篠田尚子さん。仮に、H株指数の値動きに連動する円建ての投信があるとして、それを07年7月末から月々1万円ずつ積み立てると、今年7月末時点での評価額は29万5544円。

 だが、07年7月末に36万円分で一括購入すると、今年7月末の評価額は26万9361円だ。いずれも投資額の36万円を下回るものの、積み立てのほうが傷口は浅いのだ。

※積立に適している具体的な中国株ファンド名はザイ2010年11月号144ページから掲載。

<Profile>
●篠田尚子さん
リッパー・ジャパンファンドアナリスト。慶応義塾大学法学部卒。国内銀行にて個人向け資産運用相談業務を担当。06年にリッパー・ジャパン入社。

(文/大山弘子)  ※ダイヤモンド・ザイ2010年11月号に掲載