急性膵炎の自覚症状はみぞおち付近の痛みと吐き気、嘔吐など。軽症例はすぐに軽快するが、悪条件が重なると、あっという間にほかの臓器に飛び火し重症化することも少なくはない。多量のお酒を飲んだ後で普段とは明らかに違う腹痛に襲われたら、速やかに消化器内科を受診すること。問診と血液検査、CT検査などで急性膵炎と診断されれば即、入院だ。ちなみに重症の急性膵炎は厚生労働省の特定疾患治療研究事業で難病と指定されているので、医療費の公費負担制度が利用できる。

 軽症例の治療は絶飲食をして膵臓を休ませることが基本。脱水を防ぐための点滴をしながら最低でも2週間はおとなしくしよう。また、退院後はお酒と縁を切ることだ。一般に急性膵炎の経過は悪くないが、飲酒を続ける限り再発のリスクが高くなる。慢性膵炎まで進行すると、膵臓の細胞が硬くなり機能が低下していくばかりだ。

 イヤなことばかり並べたが、急性膵炎から早期膵臓がんが発見されることもある。アルコールなどの原因に心当たりがない場合は膵臓がんを念頭において、しつこく精密な検査をしておこう。早期がんなら根治的な手術ができる。膵臓がんの多くが切除不能・進行がんで発見されることを思えば急性膵炎に感謝したくなるかもしれない。