OJTとは、
職場のみんなが行うもの

 では、どうするべきか。「OJTとは職場のみんなが行うもの」と考えてはどうでしょうか。あるいは、「OJT担当者に、職場のみんなが協力する」と言うべきでしょうか。

 日本企業の人材育成は、上司‐上位者(先輩)‐若手という垂直的な関係を基軸として遂行されてきました。しかし、組織がフラット化し、組織メンバーが減っていく中で、垂直的な関係が、すなわち逃げ場の無い関係に変わっていきました。

 OJT担当者にとっても、当の若手にとっても、逃げ場が無い。これは非常にしんどいことです。

 しかし、そもそも、人は職場の中で誰か特定の1人に育てられるものでしょうか?

 職場の中で、人はn対nの関わりの中で育っていくものですし、それには組織の風土というものが関わります。

 次回から、OJTを有効にするための、組織と風土のあり方について、考えていきます。 

★        ★

ダイヤモンド社人材開発編集部公式ブログ
「職場で学ぶろぐ」
http://jinzai.diamond.ne.jp/blog/

ダイヤモンド社人材開発編集部公式ツイッター
http://twitter.com/diamondjinzai/

著者・間杉俊彦ツイッター
http://twitter.com/masugit/

◎お知らせ◎
ダイヤモンド社人材開発編集部では、

・職場における人材の成長を可視化し、改善するための組織診断システム
WPL(Management of Workplace Learning)

優れたOJT指導の方法を科学的に分析し、明確化した診断プログラム
DLL(Diamond inventory of Learning Leader)
を開発し、それぞれ販売を開始しました。

 数多くの実証データに基づき、職場での学びを科学的にとらえて進化・改善・定着させるためのツールです。関心をお寄せいただければ幸いです。