単身赴任で時間の使い方が変わり、
「食べるくらいしかすることがない」

 生まれ育った街で就職し、どこにいっても知人がひとりはいる、という環境から、隣人との交流すらまったくない地方都市に転勤になったAさんは、転勤してから残業が減って早く帰れるようになったと言います。また、友人もいない分、飲み会は四半期に1回あるかないかという会社の飲み会だけになったそうです。自分の時間も増え、飲み会も減り、さぞかし規則正しい食生活が送ることができるだろうと思われるかもしれません。

 しかしながら、友人も知人もいない土地では週末に出かける機会もほとんどなく、「もう、食べるくらいしかすることがないんですよ」と言いながら、1年であっという間に8kgも太ってしまいました。

 20代ならまだしも、30代も後半を過ぎてから、慣れない土地で働き、新しい人間関係を構築するのは難しいものです。ましてや、仕事外の時間、週末の時間を一緒に過ごせるような人間関係を構築するのは、その地域の性格によっては、かなり難しいかもしれません。そうなると、どこに出掛けるでもなく、週末は家でダラダラと過ごし、食事時間も内容も乱れがちになります。中には、まだ明るいうちからお酒を飲みながら長々と晩酌をする、なんて人もいます。

 彼らは、出張で元の職場に顔を出したり、家族の元に帰省すると、「最近ちょっと太ったんじゃない?」と声を掛けられることがあります。このように、体型に関して言葉を発することをコミュニケーションのきっかけや会話のネタにすることは意外とあり、女性に対しては決して言わない人でも、男性に対しては割と気軽に口にしてしまうことがあります。声を掛けた本人は悪意もなく、むしろ心配からくるものであっても、そう言われて「声を掛けてもらってうれしい」「見ていてくれているんだな」と好意的に受け取る人は少ないでしょう。言われてしまったストレスから、人が見ていないところでひとりで食べるようになったり、過食に走ってしまうことも少なくありません。

 一度食生活が乱れてしまうと、立て直すことは難しいものです。はた目にも体重の変化が見られるようになってから対策を考えるのでは遅すぎます。