部下に仕事を任せて
黙って見守ること

「部下を育てる」ために、私がつねに心がけていたことがあります。

「部下に仕事を任せる」ことです。

 そして、一度任せたからには、たとえ遠まわりしそうであっても、ミスをしそうであっても、黙って見守ること。

 自分の頭で考え、自分で決めたことであれば、成功しても失敗しても自分の血肉となります。もちろん、上司のほうが経験値もありますから、自分なりの解決策が思い浮かぶと思います。しかし、先まわりしてそれを部下に教えてしまっては、「自分のコピーをつくる」ことになります。

 部下が自由に考え、行動することで、上司には思いもつかなかった方法を編み出すかもしれません。そして、部下が壁にぶちあたり、どうにもならなくなっていたら、そのときこそ、上司が適切なアドバイスをするのです。もしも部下が失敗したとしても、一度任せたからには、部下と一緒になって責任を負うように、腹を決めるのです。

 リーダーの役割は、「自分よりも優れた人材」を育成すること。

 それによって、組織は成長し続けることができます。

「名選手、名監督にあらず」──。

 現役時代は一流選手だったのに、指導者としてはふるわない人を指すときに使われる言葉です。極端かもしれませんが、才能さえあれば、自分1人の努力と運で一流選手にはなれます。

 しかし、指導者として一流選手を育てるとなれば、話は別。

 なぜなら相手がいる話だからです。さらに、自分より優れた人材を育てるとなれば、困難の極みです。会社も同じです。

【最強の言葉】
「自分より優秀な人材」を育てるのが、一流の上司