怒りの衝動に身を任せる前に、まずは「6秒」だけ冷静になりましょう

 皆さん、こんにちは。澤です。

 今回も、前回前々回に引き続きテーマは「アンガーマネジメント」です。

 前回は、「怒りの特徴」、「問題となる怒り」、「怒りは二次感情」であることを取り上げ、怒りのメカニズムについてご説明しました。こういった特徴を理解することで、この記事で登場するするさまざまなメソッドが活きてきます。そちらも併せて読んでくださることをお勧めします。

 さて、いよいよ今回は具体的なアンガーマネジメントの手法をご紹介します。

アンガーマネジメントにおける「3つの暗号」

 日本アンガーマネジメント協会では、怒りについて「3つの暗号」を定義しています。それぞれの暗号の理解を深めることによって、実際の怒りをマネジメントすることができるようになるのです。まずは下記の図をご覧ください。

 これだけだと、何が何だかわかりませんね。では、それぞれの暗号について、詳しく見ていくことにしましょう。

怒りのピークは「6秒」間

 今回は、左の図のひとつ目の暗号、「6秒」をご説明します。これは「怒りのピークの持続時間」と日本アンガーマネジメント協会では定義しています。

 この6秒間の間に発した言葉や起こした行動は、後悔をすることになりがちな、リスクが高いものであると考えています。

 この「6秒」という暗号は「衝動」という言葉と密接に関係があります。頭に血が上った状態、怒りの感情で脳内が満たされてしまった状態のとき、発する言葉は「言い過ぎ」なものになりがちです。