20代の保有率は11%まで下落
それでも固定電話は必要か?
今、20代の世帯における固定電話の保有率は、11%まで下がっている。固定電話は昔から当たり前のように家の中にあったので、誰も気にしていなかったが、2005年に初めて調べてみたら、その時点での保有率は全世帯ですでに91%に下がっていたという。総務省の「通信利用動向調査」でわかったデータだ。
その後、毎年のように数字は下がっていき、最新のデータでは、固定電話の世帯保有率が76%にまで下がっている。冒頭で述べたように、中でも非保有率が突出している20代の世帯では保有率が11%になってしまった。30代の世帯でも49%と保有率は半分を割っている。若者からすれば、スマホがあるから固定電話は要らないのだ。
一方で、筆者のような50歳以上の世帯では、固定電話の保有率はいまだ9割のラインで高止まりしている。その理由はというと「何もない」。確かに「なぜ我が家に固定電話があるのか?」と聞かれても、それに理由はないのだ。
念のため、自分の昨年1年間の電話代を調べてみたら、毎月の固定電話代はほぼ2300円前後でほとんど変わっておらず、3ヵ月くらいだけ2600円近辺の支払いになっていた。携帯電話に通話量無料プランがついているので、電話をかけるときに固定電話を使う機会はほとんどない。
結局、固定電話はファクスを送るとき、自宅に電話がかかってくるときだけしか使わないのだが、そのかかってくる電話も知り合いからという場合はまったくなくなった。かかってくる電話は間違いなく、何らかのセールスの電話ばかりだ。だから我が家の電話は、常に留守番電話になっている。