──人間、誰でも、そういう緩みは持っていますね。


石田 そうです。だから、事故が起きてから原因をつくった一従業員を責めているようでは、決して危険は減らせません。相変わらず同じような事故を繰り返すことになってしまう。

 危険につながる行動をとれないようなシステムを構築することが重要なのです。それにもかかわらず、従業員の意識に訴えた曖昧なスローガンを掲げている組織が少なくありませんよね。


──「安全な職場をつくろう!」みたいなスローガンですか?


石田 具体的にどういう行動をとることが必要なのか、何をしてはいけないのかを明らかにせずに、曖昧に訴えても従業員は動けません。従業員の意識ではなく、行動を変えていくことこそ重要なのです。そのための指針づくりにBBS理論が役立つのです。

 


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