私が知る「できる人」の中には、パーティーの前に食事を済ませてから参加する人がいる。食事する時間がない時でも、移動しながらゼリータイプの補助食品をお腹に入れるなど準備を欠かさない。なぜなら、こうしたビジネスを前提としたパーティーに参加する目的は「腹いっぱい食べるため」ではなく、「人脈づくり」だからだ。

 パーティーの時間は限られている。

 たとえ2時間あったとしても主催者や来賓の挨拶、イベントや告知などを除けば自由に話せる時間は1時間もないケースもよくあることだ。できる人は食事をしない分、他の人と話をする時間が十分に取る。その他大勢の人たちが食事をしている合間に、キーマンに近づいたり、多くの人と名刺交換をしたりしてビジネスを拡大させている。

 もちろん、飲み物程度は片手に皿を持っていることもあるが、それは立食パーティーで何も口にしないのは不自然だからという理由にすぎない。

イチオシの料理を利用し
キーマンとの時間を増やしている

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 できる人は会場の人に自慢の料理を聞き、キーマンに対して「これこれのお店のイチオシの料理みたいです。よかったら、これどうぞ」と勧めたりする。なかなか気が利くじゃないかという印象を持ってもらえるのはもちろんのこと、その料理を食べている間は、必然的に一緒にいる時間が伸ばせる。

 つまり、戦略的に料理を利用しているのだ。

 デキる人とそうでない人の違いは、“何のために立食パーティーに参加しているのか”という目的をしっかり把握しているかどうか、である。さらに、それを達成するためにしっかり準備ができているか否かにある。周囲が自分の立ち居振る舞いを見ているのを忘れて、料理を食い散らかすなどという愚行はしない。

 食事のシーンで成功するかどうか、パーティーが始まる前から、勝負は決まっているのもしれない。