「なぜ、新聞を買ってこないといけないのでしょうか?」
公共事業で就職支援をしていた2015年のある日のこと、参加していた20代前半のフリーターの方から言われたクレームです。「新聞を各自で購入してください」というお願いに対して返ってきた言葉でした。
当時は就職の支援をしていく中で、社会や経済の状況を掴んでもらおうと、ワークの一環として文章を要約したり、新聞からインプットした情報に対して自分の意見を述べるという試みを行っていました。そのため、身近な情報源として日本経済新聞の購入を期間限定で促していたのです。
冒頭のフリーターの方に話を聞いてみると、お金を払うことがイヤなのではなく、「新聞」そのものに対して拒絶反応があるようでした。
情報は新聞でなくてもインターネット上から知ることができます。ではなぜ、新聞を読んだほうがいいのか、今回は新聞と情報について考えていきたいと思います。
どんな媒体から
情報を収集するか?
普段、皆さんはどんなものから情報を収集しますか?新聞、テレビのニュース、インターネットのニュースやビジネスサイト、ラジオ、週刊誌、漫画、著名人のメルマガ――等々、様々な手段で情報を入手することでしょう。
冒頭のフリーターの方の言い分として、家庭では新聞を購読しておらず、普段から馴染みのない新聞を使って社会や経済の状況等を知ろうとしても、インターネットのニュースのほうが情報が多いので、効果がないというのです。