ファイナンスの基本とは何かを理解していただくため、石野雄一氏の最新刊『まんがで身につくファイナンス』(石野人衣作画、ダイヤモンド社)の中から1章と2章のまんがと解説文を抜粋して、ここまでお届けしてきました。今回は、ファイナンスの中でも重要な考え方であるお金の将来価値と現在価値、割引率についてお届けします。

 

「将来価値」と「現在価値」

 今回は、ファイナンスの重要な考え方である 「お金の時間価値」について考えてみましょう。

 「お金の時間価値」とは、簡単に言えば、「今日の1万円の方が明日の1万円よりも価値がある」ということです。

 「お金の価値」には「将来価値」と「現在価値」があります。

 この両者の間に深く関わっているのが複利計算の考え方です。

 複利計算とは、利息の計算方法の一つで、利息を毎年引き出さずにそのまま元本と一緒に運用していくというものです。「利息が利息を生む」というのが複利計算の特徴です。

 将来価値とは、今のお金を複利で運用した場合に将来どれくらいの価値になるかということです。

 例えば、今の100万円を年利10%で3年間運用した場合の将来価値は、次のように求めることができます。

 100万円 ×(1+10%)×(1+10%)×(1+10%)=
 100万円 ×(1+10%)3 = 133万円

 この式の中で(1+10%)の「1」は元本を表しています。

 この「1」がないと利息額10万円だけが計算されることになってしまいます。

 3年間運用しますから、(1+10%)を3回かけています。将来価値の計算式は図表のようになります。