ロードスターRFの開発担当者。マツダの研究開発拠点にて Photo by Kenji Momota

 試乗の感想をひと言で表現すれば、「頭と身体がスッキリした」。躍動感と透明感、マツダの愚直なモノ造りが集約したNDは、人が日常生活の中で忘れてしまっている「何か」を呼び起こしてくれる。そう、感じた。

 こうして全身にNDを染み込ませた後、RFについて、エンジン、トランスミッション、サスペンション、パワーリトラクタブルハードトップ(電動ルーフ)などを開発したエンジニアから、各分野の詳細なプレゼンテーションを聞いた。

RFで伊豆から横浜へ
「大人らしさ」を演出するクルマ

 ルートは、伊豆スカイライン、そしてマツダ箱根ターンパイクというワインディングロードから、小田原厚木道路を経て、東名高速を横浜インターで降りて、保土ヶ谷パイパスを行く。

 RF試乗の軸となるのは当然、NDとの比較だ。

 まず、違和感を感じたのステアリングの太さだ。往路では「なんだかステアリングが細いな」と感じたNDに対して、今度は「太いな」と感じた。共に、走り出す前の段階での印象なのだが、不思議とそう感じた。驚いたことに、RFのサスペンション開発担当者も実験中に同じようなことを感じたという。実は、NDもRFもステアリングは同じ太さなのだ。

 走り出すと、さらに違和感があった。クラッチがやたらと軽く感じて、なんだか扱いにくいのだ。これは、エンジンが1.5リッターから2.0リッターになったことで、アクセルのレスポンスが変わったこと。車体重量が増えたこと、パワーステアリングの制御が重くなったこと、タイヤが16インチから17インチになったことなど、NDとの様々な違いから、操作系に対する感じ方が変わったのだ。

 ところが、この違和感を一発で解消できた。シートポジションを変えたのだ。シートのの背もたれをワンノッチ寝かせてみると、足の筋肉の動きがより自然に動き、クラッチの操作感と、アクセル、ブレーキ、ステアリング、シフターとの「感触のバランス感」がよくなったのだ。

 こうして身体の準備ができたところで、ワインディングロードへ。途中、霧が出ていたので十分に速度を落として走行。霧は晴れたところで、RFの実力を試した。