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日本の大企業も見習うべき?
インテルのなりふり構わぬ自己変革

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第429回】 2017年4月24日
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AI技術の取り込みにも躍起

 AI領域への進出のためにも、買収を行った。ディープラーニングのためのキーとなるFPGAを開発する大手企業「アルテラ」を160億ドルで、またAIスタートアップの「ネルヴァナ・システムズ」を4億ドルで買収。社内では、CEO直属のAIグループを組織化している。

 データで言えば、スポーツ関連のテクノロジーにも投資を行い、新型の撮影用カメラや画像の3次元処理技術開発会社などを傘下に収めている。今後スポーツも、データによって楽しむ時代が来ることを先取りしようとしているのだ。

 こうした新たな動きを開始したインテルにとって、異なった領域の人々が一堂に会するIDFのようなイベントは、焦点を絞りにくいと考えたのだろう。今後は、巨大イベントの代わりに、小規模なイベントを複数開催する予定とのことで、すでに昨年末にAI関連の会議『AI Day』をサンフランシスコで行ったほか、ヨーロッパでも同様のイベントを開催している。また、3月末には同じくサンフランシスコで『Technology and Manufacturing Day』を開催、チップ設計と製造に関するブリーフィングを行った。

 これまで何となく変化が感じられてきたが、インテルはいよいよ本格的に新たな方向へ向けて舵取りをする段階になった。「シリコンバレーの巨人」が、時代に合わせてどう自己改造をするか。これは、不透明な未来を目前にした日本の大企業にとっても参考になるだろう。

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瀧口範子
[ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。

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