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*本記事は医薬経済ONLINEからの転載です。
旭化成は24年9月、全額出資する旭化成メディカルが手がける透析事業といった血液浄化事業を国内投資ファンドのインテグラルに売却すると発表した。譲渡額は565億円。旭化成メディカルで扱っていた事業のうち、ウイルス除去フィルターやCDMOなどバイオプロセス関連事業は新たに立ち上げた旭化成ライフサイエンスが引き継ぐことから、医療機器専業メーカーとして新たなスタートを切ることになった。
今のヘルスケア領域に旭化成が足を踏み入れたのは1974年に旭メディカル(現旭化成メディカル)で人工腎臓の生産を始めたことに遡る。旭化成がグループ全体でヘルスケアを次の成長の柱に位置付け、手厚く投資するなか、いわば“祖業”を切り離したともいえ、衝撃を与えた。予定通り、この4月にはインテグラルグループが旭化成メディカルの株式8割を旭化成から取得。残りを旭化成が持つ新体制に移行した。27年4月には旭化成の持ち分はすべてなくなる計画だ。
果たして新生・旭化成メディカルはどこに向かうのか。トップに立った稲留秀一郎社長に聞いた。







