私を含め他の営業マンに対しては積極的に仕事をしてくれず、とくに後輩A、Bはいつも冷たくあしらわれる。その原因は、事務所でのたわいもない雑談からだった。

 後輩A「それにしても設計スタッフの○○さんかわいいいよなぁ」
 後輩B「○○さんもいいけど俺は断然△△さん派だなぁ」
 後輩A「△△さんは彼氏がいる噂だぞ」
 後輩B「えっ!ショックだよ」

 よくありがちな雑談だ。しかし、こういった話題は女性の前ではするべきではない。

 その後、パート女性はこの二人の仕事に対して明らかに非協力的になった。そもそも女性の目の前で"他の女性の話"をするべきではない。

 逆の立場で考えてみてほしい。女性社員たちがあなたの目の前で「○○さんって素敵よねぇ」と盛り上がっていたら、どう思うだろうか。男として無視されている感じがするし、決していい気持ではない。「えこひいき」されていた先輩は決してそういった無神経な話題を口にはしない人だっだのだ。

えこひいきされる人は
クレバーな人間

 それに加え、その先輩はパート女性に対してさまざまな気配りをしていた。時折「実はお客様の奥さんにプレゼントしようと思っているんだけど、何にしたらいいのかわからなくて。ぜひ若い女性のアドバイスをもらいたいんだ」と相談を持ちかける。そして、アドバイスを受けると「さすが○○さん、センスがいい!」と絶賛する。

 このような自己顕示欲を満たしてくれる方法は、非常に効果的だ。先輩と話すときのパート女性はいつも上機嫌だった。先輩に対して積極的にサポートしていたのは言うまでもない。

 この先輩のような「えこひいき力」が高い人は、身近な人を味方につけている。立場を尊重し気持ちよく仕事のサポートをしてもらっている。そのための工夫を常にしているものだ。

 誰しもえこひいきされたいと思う半面、“軽蔑したくなる”といった気持とはあるだろう。私自身も経験があるが、同僚のF君は、社内でうまく立ち回るタイプだった。とにかく上司に取り入るのが上手い。