今回の相談者、大城崇さん(54歳)は妻と結婚して27年目。会社では事業部長という重要なポジションを任されていましたが、一歩、会社を出て家に戻ると崇さんに居場所はなく、妻との間にほとんど会話はなく、できるだけ顔を合わせないよう過ごす「家庭内別居」状態。すでに2人の娘は大学を卒業し、就職、独立したものの、崇さんはいまだに妻に財布を牛耳られており、昼食代を除き、毎月決まったお金を渡されておらず、入り用があれば大蔵大臣である妻の決裁が必要という「こづかい制」の名のもとに虐げられてきました。

 そんななか、崇さんの部署に配属された派遣社員の女性(山村楓、39歳)と出会いました。彼女は聞き上手で謙虚で控えめな性格。崇さんは妻とは正反対の彼女に心惹かれていき、仕事や趣味だけでなく、いつしか家庭の愚痴まで彼女に聞いてもらうようになったそうです。

全財産、マイホーム放棄の条件でも
離婚を受け入れない妻

 崇さんは定年退職を6年後に控え、妻と離婚したいと考えていました。しかし、離婚の話し合いは思うようには進まなかったようです。崇さんは何とかして妻を説得しようとするのですが、妻は「離婚しない!」の一点張り。妻が「誠意を見せてほしい」と言うので、崇さんは慰謝料として500万円を提示したのに、妻はなぜか「お金で済ませようとするなんて信じられない!」と逆ギレする有様。

 最終的には崇さんが全財産を投げ打っても、マイホームを放棄しても、生活費を保証しても、話し合いは前に進むどころか、妻はますます感情的になるばかりで、もう「打つ手なし」という状態。

 妻に都合のよい好条件を提示しても、何も進展せず、先行きが不透明なので、「いつになったら離婚できるのか」と崇さんは不安な気持ちに苛まれ、パニックに陥っていたのです。もしも「いつか離婚できればいい」と長いスパンで人生を考え、不利な条件で妥協せず、納得いくまで話し合おうと思えば、妻に振り回されそのたびに右往左往することもないでしょう。しかし、崇さんは一刻も早く離婚したいのです。1分1秒でも早く。

 無一文になろうと、土下座しようと、すべてを失おうと、何が何でも今離婚したいのには理由がありました。