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「公務員採用試験」という言葉から多くの人が連想するのは、「試験勉強が過酷」「狭き門」「それでいて待遇は微妙」といったものだろう。このイメージははっきり言って古い。この10年で公務員採用の在り方は激変した。受験者数、試験形式(難易度)、そして給与や福利厚生まで、公務員の世界は大転換が起きている。連載『第二新卒から中高年まで必見! おいしい公務員試験』の#3では、公務員の中途採用試験の最新事情を明らかにし、中高年から公務員を目指すためのノウハウの前編・後編のうち「後編」をお届けする。(「公務員のライト」専任講師 横溝 涼)
公務員の社会人採用試験が
「知識」から「実務」重視へ
これまでの公務員試験では、法律や経済学といった専門知識や、暗記を中心とした試験が多くを占めていた。しかし、本連載の#2で見たように社会人経験者の採用枠が増えたことで、学力試験だけではなく、実務能力や行動特性を評価する項目が強化されている。
特に近年、SPI(総合適性検査)やSCOA(社会人能力適性検査)といった民間企業で使用される適性検査を導入する自治体が増えており、論理的思考力や問題解決能力、さらにはコミュニケーション能力や協調性が重視されるようになった。これにより、対策に時間が取りにくい転職希望者でも受験しやすい環境になっている。
さらに、従来の専門試験(特に職種別の専門知識を問う試験)は、現在では縮小または廃止される傾向にある。代わりに、社会人としての「実務能力」を中心に評価する試験内容に変わってきており、職務経験をどう行政業務に生かすかが重要視されている。
これら社会人経験者の採用を念頭に置いた試験内容への変更は、経験者にとってより公平かつ実力を発揮しやすい環境を提供することを目的としている。実際、面接回数の増加やオンライン面接の導入など、試験のフレキシブル化も進んでおり、社会人が求める働き方に合わせた試験制度への移行が進んでいるのだ。
加えて、近年の公務員採用試験では、「行動特性(コンピテンシー)」評価が重要な要素として取り入れられ、過去の経験から見える行動パターンや問題解決のアプローチが評価されるようになっている。社会人経験者は、この評価基準において強みを発揮できる場面が多く、実務で培ったリーダーシップや調整能力、柔軟性などさまざまな能力を持つ人材を採用できるようになっている。
次ページでは、30代~40代の中途採用が活発で、公務員への転職を考える中高年に人気の職種を紹介する。採用試験合格者に共通する特徴や、劇的に変わる待遇、採用面接試験のコツも一挙に紹介するので、ぜひ参考にしてほしい。







