これまで訪問介護とデイサービスを手掛けている既存の事業者などが(1)も運営する。職員は当然ながら雇用労働者であるが、そこへボランティアを含めてもいいとした。ボランティアなら雇用でなく最低賃金法の対象外で、安い給与でもいい。だから、(1)の事業者への報酬はこれまでより下がる。

 人員配置やスペースなどの運営基準も従来からかなり緩和してもよいとした。事実、(1)の報酬は、従来の介護保険報酬よりも2~3割下げられている。

 全国の多くの自治体は、この(1)の「現行を基準緩和したA型」だけを実現させて、「新しい総合事業を始めた」と宣言している。形式的にはその通りだが、実は大きな間違いである。「住民同士の助け合い」「住民主導」という本来の目指すべきサービスは、(2)の「住民主体で運営するB型」である。

 住民主導、ボランティアが主役の互助は(2)と(4)であり、(1)は共助である。従来型と(1)から(4)をただ順番に並べてしまうと互助と共助の違いがはっきりしない。

 厚労省やその代行役となっているシンクタンク、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの説明資料では、(1)から(4)を羅列しているだけ。何が重要か、重点の置き所が分からない。「新総合事業」の本当の目的が理解されないだろう。

 よく調べると、「現行サービスと(1)のA型は『共助』で、(2)のB型と(4)が『互助』」と記された資料もあるが、一般的にはあまり使われていない。

「共助」から「互助」への移行を厚労省は市区町村自治体にもっと強調して説明すべきだろう。「共助」のA型に止まっていては、新総合事業を手掛けたとは言えない。意識転換が必要だ。