永平寺の観光客は最盛期の半分以下

旧永平寺線のあらたに駅跡。ここは国道と交差するため、踏切があった地点。自動運転車でどのような対応をするか、今後協議される Photo by Kenji Momota

 平成28年、大本山永平寺の参拝者数は、56万1585万人。平成27年3月14日に金沢駅まで開業した北陸新幹線の効果で減少にはある程度の歯止めがかかっているが、最盛期の140万人と比較すると大幅な減少だ。

 昔は、旧京福鉄道永平寺線と平行する国道346号線が参拝客の車で大渋滞となったというが、今回の取材日だった日曜日と月曜日の両日とも、渋滞が発生するようなことはまったくなかった。参拝者の急減の原因は、高度成長期の企業毎の大人数による旅行の形態から、近年の個人旅行への転換に対して永平寺周辺の施設などが適応できていないことが指摘されている。

 こうした状況を改善するため、永平寺町は旧参道の整備と、2019年完成予定の全18の個室がある宿坊を新設し、その運営者として藤田観光を指定した。また、森ビルと『まちづくり基本協定』を締結し、2015年6月から5年間に渡り、地方創生の観点から町のブランディング戦略に対する助言を受けるなど、まちづくりのプロによる観光資源の再構築を模索している。

 このような流れの中で、『永平寺参(まい)ロード』での自動運転の話が、福井県や民間大手などとの“ひとの縁”をきっかけに、2016年7月から動き出した。

 とはいえ、観光資源の再構築は、町にとっての社会課題のひとつに過ぎない。

 河合永充・永平寺町長は「地方創生に関する政策との連携によって、地域交通の課題を解決したい」と、具体的な社会課題を指摘した。