【緊急提言】

 ◎無痛分娩は、自然分娩と違った分娩経過をとることを認識する(陣痛促進剤、吸引鉗子分娩が必要となる率が高いなど)
 ◎無痛分娩は、自然分娩のみを扱うときよりも、より高いスキルとマンパワーが必要なことを認識する
 ◎局所麻酔薬中毒や完全脊髄くも膜下麻酔などの合併症に対する知識とトラブルシューティングに熟達する

 日本では長年にわたり、地域ごとの産科医療の集約化や、事故を繰り返すリピーター医師への再教育が課題となっており、産婦人科医会や学会でも、その課題の克服に向けた一定の努力はなされているようです。

 妊婦や家族の側も、無痛分娩を希望するのであれば、どのような体制で、どのような手法でなされる無痛分娩を希望するのか、そして、安全なのかを考え、しっかり納得した上で選択をしていかなければいけないと思います。

勝村久司(かつむら・ひさし)
全国薬害被害者団体連絡協議会副代表世話人。1961年生まれ。京都教育大学理学科卒業。1990年、陣痛促進剤による被害で長女を失い、医療事故や薬害などの市民運動に取り組む。厚生労働省の「医療安全対策検討ワーキンググループ」や「中央社会保険医療協議会」、日本医療機能評価機構の産科医療補償制度再発防止委員会などの委員を歴任。群馬大学附属病院の医療事故調査委員にも就任した。著書に『ぼくの星の王子さまへ』(幻冬舎文庫)、共著書に『どうなる!どうする?医療事故調査制度』(さいろ社)など。