日本と同じく、中国でもスマートフォンやtwitterの需要が急拡大している。中国展開を行なう企業にとって、関連ビジネスに商機はあるのか。OSS(オープンソース)業界に10年以上在籍し、現在、安徽省の馬鞍山でAndroid、微博系(中国版twitter)向けアプリケ―ションを開発するAnhui OSSの中尾貴光董事長に、中国のAndroid事情や微博事情について詳しく聞いた。

――中国では、Android携帯端末は売れていますか?

安徽省の馬鞍山でAndroid、微博系(中国版twitter)向けアプリケ―ションを開発するAnhui OSSの中尾貴光董事長。

 オンライン調査期間のZDCが2011年6月に行なった『中国スマートフォン人気度調査』では、1位ノキア、2位HTC、3位サムソン、4位モトローラ、5位Apple(iPhone)となっています。

 中国でのNo.1携帯メーカーであるノキアは、相変わらずAndroidではなく独自OSのSymbianにこだわっていますが、2番手以降のモトローラ―、サムソン、HTC(台湾)は、Android携帯を順次投入しています。

 また、中国聯通が販売する携帯におけるAndroid比率は、現在35%程度となっているようで、昨年同時期の3%より大幅に上昇しているようです。

 たとえば、若者に人気のあるOPPOは、Android携帯(X903)の発売にレオナルド・デカプリオを起用するなど、中国ローカル携帯メーカーもかなり積極的に販促活動を行なっています。

OSが公開されてないiPhoneよりも
自由にいじれるAndroidが中国にマッチ

――Androidは、iPhoneなど他のスマートフォンと比べて何が違うのでしょうか? 

 (ユーザーインタフェースなどの違いはありますが)利用者から見れば、それほど違いはないと思います。

 ただしアプリの開発者側から見ると、大きな違いがあります。OSが公開されていないiPhoneと異なり、Androidはオープンソースなので、自由度が大きくなり、色々なことができるようになるからです。「神」であるAppleが完璧にコントロールするiPhoneの世界よりも、Googleが管理しているものの、作り手が自由にいじれる隙間が残されているAndroidの方が、中国にマッチしているような気がします。