日本代表としてふるまい
ユニークな存在感を出す

 このタイトルだけを見ると、「日本の価値観を押し付けるのではないか」と勘違いする人もいるのかもしれませんが、そうではありません。「日本人としてこう考える」というのはグローバル仕事人として必要な素養のひとつであると私は考えています。その上で「それがグローバルにどう貢献できるのか」を考えるわけです。

 今回のミーティングでも、ほかの部門との協業に関するディスカッションの中で、「自分の国ではこんなことを試してみてうまくいった。みんなのところでも使えそうか?」というような発言をしました。これは、単に自分の国で起きた事実を伝えただけで、難しい議論をするものではありません。これなら、あらかじめある程度シナリオを作っておいて、それを話すということもできるので、その場で必死に英語を組み立てなくても話せるのではないでしょうか。

 ちなみに、ディスカッションの時にどうやって話すかといえば、シンプルに手を上げます。そうすると、なんとなく自分に順番を渡す雰囲気が出ます。この方法は、アメリカ本社に渡った日本人の友人もよく使う手段だそうです。その人はネイティブで英語は話せるのですが、バスケットボール的な早い言葉のボール回しにはついていけないことがあるそうです。その時は手をあげて「自分にパスをしてほしい」と意思表示をした上で、日本人としての意見を述べるのです。

 ここでのポイントは「日本ではこうだから、みんなもこうすべきだ」と言わないことです。これは全く意味のない発言であり、グローバル仕事人としての資質に欠けると言わざるを得ません。そうではなく、あくまでも「日本人からの参考意見として聞いてほしいんだけど」と伝えることです。

浴衣姿の澤さん

 そのためには、自分自身が日本を代表する存在となっている意識を持っておくことが必要です。それは「日本人であることをバックグラウンドとしての自分の意見」でよいのです。日本人にアンケートをとって90%以上の人が賛成する必要があるわけではありません。あくまで個人の意見として、そうでありながら「日本人」を差別化要素として入れ込むのです。

 それは、ユニークな意見となりえます。ユニークであること・差別化要素であることは、グローバルの集まりの中で価値になります。ぜひ自信をもって「日本人である自分」を前面に出してみてください。

今回のミーティングには、浴衣姿で出席してみました。時と場面は選びますが、こういった遊び心はグローバルビジネスシーンでは、比較的受け入れられやすいと思います。ぜひ試してみてください。

(日本マイクロソフト マイクロソフトテクノロジーセンター センター長 澤円)