「1時間の投資」で、人間関係は劇的によくなる
しかし、そのように話を聞く時間は意外とありません。上司も忙しいですし、なかなか過去の話をゆっくりと聞かせてもらう機会は少ないでしょう。だからぼくも喫煙室にまでついていったりしたわけですが、そのほかにも上司との時間をつくるために実践したことがあります。
そのひとつが、ランチに誘うことです。みなさんは、ランチを誰と取っているでしょうか? 毎日コンビニですませている、仲のいい同僚と行っているという人も多いでしょう。そうであれば、週に1日でいいので上司をランチに誘ってみましょう。「休憩時間ぐらい自由にさせてくれ」という気持ちはよくわかるのですが、1時間程度の投資で上司との関係がグッと改善し、あなたの仕事環境がよくなるなら、決して悪い投資ではありません。
そして、どんなに冷たく見える上司でも、本心では部下にいろいろ話したい、教えてあげたいと思っているものです。ただ、いつも小言を言ったりしている手前、なかなか自分からは誘いづらいというのが本音ではないでしょうか。そこであなたが「もし今日お時間があれば、一緒にランチに行きませんか?」と誘えば、二つ返事でOKをもらえるはずです。たまたまその日の都合が悪くても、別の日に誘えばそれでいいのです。ランチに誘っただけで不快に思われる可能性はほぼないでしょう。
そしてこのとき、あなたが聞くべきテーマは「武勇伝」です。先ほども触れた通り、仕事でもプライベートでも、人は自分の活躍や苦労を語っているときが一番気持ちよく話せるものです。それを、しっかりと相槌を打ちながら「興味津々です!」という姿勢で聞きましょう。上司との会話がはずみ、いろいろと話してくれれば、たった1時間の雑談でも、あなたと上司の関係においては非常に意味のある1時間となるはずです。
もちろん、これは仕事に限った話ではありません。プライベートにおいても、普段苦手としている先輩がいる場合は、勇気を出してランチに誘い、1時間ほどその人の武勇伝を聞いてみましょう。きっとあなたとその先輩の関係は、劇的に改善するはずです。