新入社員の名刺に10年前にはなかった肩書きが
今年4月に娘がIT系の企業に就職した。6月に新人研修が終わり、いよいよ現場配属に。その時に「自分の名刺ができた」と言いながら、印刷したての名刺を嬉しそうに私に見せてくれた。
受け取った名刺を見ると、中央に縦書きで彼女の名前があり、その右横に「フロントエンドエンジニア」とある。「そんな肩書き、聞いたことがないなあ」と思い、「どんな仕事を担当するの?」と尋ねてみた。
すると、「ユーザーと直接データをやり取りするブラウザやアプリの画面デザインやプログラミングをする仕事」とのことだった。
インターネットの急速な普及に伴い、関連する新しい職種が次々と生まれてきている。フロントエンドエンジニアも、おそらく今から10年ほど前に登場した職種なのだろう。クラウドサービスやスマートフォンが普及しなければ、需要がない仕事だからだ。
新しい技術が登場し普及していくと、その技術を活用して生産性を高めたり、生活をより便利にしようとする人々や企業が必ず出てくる。そして、そのための「新しい仕事」が生まれるのだ。
ここで、これから10年後にどんな「新しい仕事」が生まれているのか、想像してみると面白い。その仕事が登場する理由となる新技術のタネや、斬新なアイデアは、すでに世界のどこかで産声を上げているはずだ。