しかし、時にはどうしても自分でアイデアを創り出す必要もある。こうした時に参考になる発想法は、すでにいくつものやり方が確立されており、インターネットで「発想法」と検索すれば数多くの手法を発見することができる。

 このようなものの中から「自分に合っている」と思えるものを試してみればいいわけだが、私自身は、1)時系列(正順)で考える、2)遡って(逆順)で考える、3)例外を考える、4)俯瞰する、5)参考になりそうなものを手当たり次第に探してみる、6)誰かに聞く、7)確立されたフレームワーク(例:人モノ金、QCD、5W1Hなど)を当てはめてみる、という手順を試してみる。

 あるいは、本来考えねばならない主体とはできるだけ異なったものやイメージを20個ほど適当に考えて、それらと考えている対象とを無理やりに結び付けてみる。

 例えば、自動車の売り上げ増加方法を考える際に、「映画」「海」「鉛筆」「ゆるい」「赤」……といった具合に、考える対象とはまったく異なったものでも、目に映るものや心に浮かぶイメージをいくつか列挙して、それらと自動車の売り上げ増加方法を無理やり紐づけてみる、といった具合だ。大事なのは、「1つの着想」に固執しないことだ。

 このようなことを考えると、やはり「自分でもできる。自分がやらねばならない」という思いには違和感を禁じ得ない。日本人同士の会議で画期的なアイデアが期待できないのなら、あえて無理はしない。「発想の飛躍」を得ようとするなら、誰かにやらせる、(良いアイデアが出ないなら、時にはその機が熟すまで)放っておく、といった大らかさがあってもいいのではないかと、真剣に思うのである。