“極限の集中力”で神話をつくった
宇多田ヒカル

 感性で生きていくのが「火の九紫人」。
 頭の回転が速く、決断力があり、リーダー的な素質も兼ね備えています。
 天才的なカリスマ性を持つ人が「火の九紫」には多いのです(本書104~107ページの有名人を見るだけでもびっくりします)。

 また、陽気で活発で、華美を好み、ファッションや住まい、身の回りを華やかにします。弁才もあり、鼻っ柱が強く、人にとり入ることが上手なのも特徴的です。

 世界の歌姫と呼ばれ、類まれなる才能で、音楽界の歴史に神話を残し続けた、宇多田ヒカル
 彼女は「火の九紫」の代表的な人物といえましょう。
 デビュー当時、15歳とは思えぬ感性と表現力の高さで生み出された創作物(曲)で世界中の人間を魅了するさまは、まさに火の九紫人。
 また、火の九紫人の特徴として、自分の興味が強いジャンルには抜群の集中力を発揮して、他を圧倒する潜在能力があります。

 宇多田ヒカルは、かつて、漫画家・浦沢直樹との対談企画(Invitation, 2006年5月号)において、自身のことを「極限まで集中できることが1番の能力だと思っていて……」と話していました。

 これは、宇多田ヒカルの火の九紫人としての魅力と能力が、ギュッと凝縮された深い言葉です。

 こうした研ぎ澄まされた感性・集中力を惜しみなく発揮した宇多田ヒカルだからこそ、1999年にリリースした、彼女のファーストアルバム『First Love』は700万枚以上の売上を記録し、日本のレコード界の歴史に金字塔を立てることができたのでしょう。
 宇多田ヒカルの例からもわかるように、「火の九紫人」は深い知識と教養を駆使し、独創性が高い領域で仕事をすれば、並々ならぬ結果を残せる天性の才力があるのです。