「大手系」か「中堅・地場系」か「ネット系」か

 不動産仲介会社には、三井のリハウスや住友不動産販売などの「大手系」、地域密着の「中堅・地場系」、「ネット系」などに大別される。それぞれの特徴は次のとおり。

 まず大手系。ほかに比べ社員の質は高く、契約関係書類が整備されている。この点では安心・信頼度は高いといえよう。一方仲介手数料の値引きは基本的に応じない。広告宣伝費や人件費、店舗維持費などのランニングコストが高く、仲介手数料の値引きをしていては経営が成立しない体質だ。

 次に「中堅・地場系」。ここはまさに「玉石混交」だ。顧客満足を目指してしっかりと仕事をしている会社もあれば、自社の売り上げしか念頭にないところも。契約関係書類のクオリティーもまちまち。仲介手数料の値引きに応じてくれるところもある。

 最後にネット系。仲介手数料を、割引してくれるのが特徴。ムダな広告費や人件費、店舗出店や運営費などのコストをかけず、ローコストな事業運営をしている。いま、不動産を探している人はほとんどインターネットを活用しており、新聞の折り込み広告の効果は薄れている。ネット中心なら駅前一等立地などに店舗を構える必要もない。大手ブランドなどの「名」より「実」をとりたい人向きだ。

 ところがこのネット系もやはり玉石混交。理念や誇りを持って仕事をしているところとそうでないところでは雲泥の差。なぜ仲介手数料を値引きするのか、なぜこのビジネスモデルを選択しているのか、どういう思いや考えで仕事をしているのかなど、仕事にかかわる根幹的な意識を尋ねてみるとよい。

 ちなみに不動産仲介手数料は「3%+6万円が上限」と宅建業法で定められているだけであり、当然に上限を請求できる、ということではない

※「仲介手数料について」不動産ジャパン
http://www.fudousan.or.jp/kiso/sale/chukai.html