商談前の雑談は、お互いの緊張を和らげるのにも役立ち、コミュニケーション上でも重要だ。とはいえ、雑談は時と場合によっては、相手に不快感を抱かせる原因にもなり、かえって逆効果となることもあるのだ。かつて住宅メーカーでダメ営業マンからトップ営業マンになった経験を持つ筆者が解説する。(営業サポート・コンサルティング代表取締役、営業コンサルタント 菊原智明)
雑談が苦手な営業マンは
不利とは限らない
“雑談”と聞いてあなたは何をイメージするだろうか?
一般的には“天気や季節”“趣味やスポーツ”“地域や出身地”などを思い浮かべるのではないだろうか。人とのコミュニケーションにおいて雑談はある程度必要なことであり、得にお客様との商談前などの緊張を和らげるためのアイスブレイクになる。
しかし、ビジネスマンの中には、こうした雑談を苦手とする人もいる。何を隠そう私自身、お客様との雑談が大の苦手だったのだ。友達とならば、何でもなく話せることもお客様となると途端に難しくなってしまう。変なことを口走り、気まずい空気になってしまった、なんて経験を数多くしたものだ。
もしかしたら、あなたも《お客様との雑談は苦手だ》と思っているかもしれない。そんなあなたに、ここで伝えたいのは“雑談は無理にうまくなろうとする必要はない”ということだ。実際、私は雑談が苦手なまま、トップ営業マンになった。
雑談が上手くても
売れなくては意味がない
事実、【雑談が上手い=営業成績がいい】とは限らない。