【体にいい食べ物3】ワイン
――老化防止・長寿につながる数多くのデータがある
アメリカの栄養学学会誌「The American Journal of Clinical Nutrition」に掲載された論文など、信頼できる機関によるいくつかの研究で、ワインは体にいいものであることが証明されています。ビールや日本酒など糖質の多いものを多量にとったケースを除き、そもそもアルコール自体が体にいいのですが、とくにワインは優れています。
ポリフェノールをたっぷり含んだ赤ワインは、強い抗酸化作用を持っています。白ワインは、ミネラル成分の影響でやせる効果があることがわかっています。
いずれの場合も、血糖値を下げます。私自身の実験でも、夕食にワインを飲めば、翌朝の空腹時血糖値は低くなります。
日本人は体質的にアルコールに弱い人が多く、そのため「お酒は健康に良くない」という思い込みがあるようです。1人あたりのアルコール消費量は世界で70位前後。宗教上の理由で飲まない国があることを考えると、かなり低いランキングです。飲みすぎは論外ですが、飲める体質の人はもっとワインを楽しみましょう。
【体にいい食べ物4】チョコレート
――カカオ70%以上ならポリフェノール満載の健康食品
チョコレートの原料であるカカオはポリフェノールの塊。非常に強い抗酸化作用を持っています。仕事中に口寂しいときなど、チョコレートを食べるといいでしょう。世界1位、2位の長寿の方は2人ともチョコレートを食べていました。
ただし、チョコレートなら何でもいいというわけにはいきません。昔から日本のお菓子売り場で売られていたチョコレートはカカオの割合が少なく、ほとんど糖質と脂質ですから肥満の元となります。
一方、いまは「カカオ○%」とカカオの含有量を明記した商品が増えています。そうしたものの中から、なるべくカカオ含有量が多い商品を選びましょう。
私が自分の患者さんにすすめているのは、カカオ含有量70%以上のもの。カカオ含有量が多くなるほど、苦みのきいた大人の味となり、お酒のつまみとしても楽しめます。いまは、デパ地下や駅ビルなどに本格的なチョコレート店が進出しています。そういうところで高級な品を求め、少量たしなむというのが一番いいかもしれません。