医学の世界では、昨日まで「いい」と言われていた食べ物が、突然「悪い」に変わることがある。かつて推奨されたトウモロコシ油やヒマワリ油は動脈硬化を進めることがわかっており、トランス脂肪酸を含むマーガリンも心疾患を増やすことがわかっている。では、私たちは何を信じればいいのか? 20万人以上の臨床経験と、生化学×最新医療データ×統計データから、医学的エビデンスに基づいた本当に正しい食事法をまとめた牧田善二氏の新刊『医者が教える食事術 最強の教科書』から、内容の一部を特別公開する。

医学的に正しい食事
――食事の正解とは?

 医学は日々進歩しており、昨日まで「いい」と言われていたことが「悪い」に変わることはしょっちゅう起きます。そういう状況にあって最も知的な態度は、人体のメカニズムを前提にして「冷静に最新の正しい情報を得る」ということにつきるでしょう。少なくとも、俗説や非科学的健康法などに飛びつくことではありません。

 私は、日々更新される世界の医学論文を原語で読むことを日課にしています。日本語に翻訳されるのを待ったりはしません。患者さんのために、最も新しく正確な医学知識を得ることは医者の責務だと考えるからです。

・カロリーと肥満は関係ない
・コレステロール値は食事ではほとんど変わらない
・プロテインやアミノ酸は腎臓を壊す

 など、新刊『医者が教える食事術 最強の教科書』では、最新医学に基づいた「新しい常識10」と「体にいい食べ物10」についてトピックスをまとめておきます。今回はその中から、「体にいい食べ物」の1~5までをご紹介します。残り5つが何か気になる方は、ぜひ本書をお読みください。

 また、個々の項目に関するエビデンスや詳しい解説も、同書に明記していますので、ご興味を持った方はぜひ書籍でご確認ください。