社運を懸けた新規事業の“本命”となるのだろうか。ソニーとオリンパスの医療合弁会社、ソニー・オリンパスメディカルソリューションズ(SOMED)は、高精細な4K技術を応用した3Dの手術用顕微鏡システム「オーブアイ」を開発した。販売はオリンパスが担当し、日本と米国で10月から販売を開始するという。
手術用顕微鏡とは、脳神経外科などで手元を拡大しながら微細手術を行うために用いる機材。現在は執刀医が両目でのぞき込みながら操作する光学式のものが普及している。長いときには十数時間接眼レンズをのぞき続けることになるほか、他のスタッフは手術の進行状況を把握できないなどのデメリットがあった。
オーブアイはヘッドの大きさを光学式の従来品の10分の1以下に、アームの細さも4分の1まで小型化した。従来は、20キログラムにもなる巨大なヘッドを動かしてのぞき込みながら手術をするスタイルだったが、オーブアイを使うと、片手でヘッドを操作して術野を大型4Kモニターに映し出し、3Dグラスを装着して、執刀医とスタッフが同じモニターを見ながら手術を行うことができる。